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勇者グレイン
539年4月1日
本日よりヨーレイン王国の国王から魔王討伐の命に従い、魔王討伐の任務を開始する。
万が一のことに備え、手記を残していくことにする。
魔王軍に気取られると厄介なので大事にはせずに各国の騎士やお偉いさん方にのみ伝達されている。
多少動きにくくなる任務だが王国騎士団一の腕を持つ私を信頼しているとのことらしい。
それにしても単独で(この先は黒く塗ろつぶされている)
どうなるかはわからないんだ。前向きにいこう。
一人の夜がこれほど後ろ向きになるとは思ってもいなかった。
この手記がどういう形で読まれるかわからないが命を無事果たし、英雄譚として語られることを願っている。
女神イレーン様のご加護がありますように・・・
手記など書くのは幼少期以来なのですこし気恥ずかしいな