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東方玉霊絆  作者:
21/78

お手伝い

俺…轟隆也は、永遠亭の縁側で額に玉を乗せて暇をつぶしていた。

隣に座って同じく暇そうにしていた鈴仙は、大きなあくびをしている。


左手もほぼ全快し、お師匠様の出してくれた薬で霊力の流れも好調だ。

全快はしたものの仕事などが言い渡されているわけではないので、暇で暇で仕方がない。


「そういえば隆也、なんでボールを頭に乗せてるの?」

「バランス鍛えると能力の幅が広がるんだよ。変な体勢でも弾幕が撃てたりとか」

「へぇ~…そういうことしてたんだ…」

「なるべく時間無駄にしないようにな。置いてかれるし」


額に乗っていた玉を首の力で一旦浮かし、頭の上に移動させる。

「…器用ね」

「ここしばらく修行っぽいのはこれしかやってなかったから」


走りこみすら禁止されてしまい、することがなかったのだ。

玉を乗せて行動するだけでバランス力はかなり鍛えられる。

…と言っても、部屋で読書なんかをしている時にやっていた程度だったのだが。

今日はあまりにも暇だったのだ。


「あと、ずっと聞きたかったんだけど」

「ん?」

「あの妖刀、どうしたの?ここにあるんでしょ?」

「ああ、あれ。姫様に封印してもらったよ。蔵にあった壺の中に」


ここ永遠亭の姫、蓬莱山輝夜の能力は、『永遠と須臾を操る』程度の能力らしい。

壺を永遠とすることで変化を拒み、誰かが漏れることをなくすのだとか。


鈴仙は納得したようで、小さく「あー」と言った。

俺には理屈が分かっていないのだが…壺の時間を止めていると思えばいい、と姫様に言われた。


「そうだ鈴仙、暇なら弾幕ごっこでもしないか?」

「いいけど…」

「体が鈍っちゃってさ。相手が欲しかったんだ」

「確かに、私も最近やってなかったかも」


散歩用に縁側に移動させておいた靴を履き、頭の上の玉を座っていた場所に置いた。

立てかけておいた木刀を手に取る頃には鈴仙も靴を履き終え、トントンとつま先で地面を叩いていた。


俺が右側に歩くと、鈴仙は左側へ。

ある程度距離を置いたところで向き合った。

ぐりんぐりんと腕の付け根から回し、弾幕ごっこの準備をする。


「用意はいーい?」

「いつでも」


鈴仙が向こうから駆けてくるので、いつものように木刀を構えた。

牽制だろうか、鈴仙は銃のように構えた手から、銃弾のような弾幕を撃ってきた。

射線から外れるように動き、鈴仙がそれについてくる。


低姿勢で懐に入ろうとする鈴仙を、木刀を振って拒否した。

待っていたと言わんばかりに足払いをしてくる。

狙われた左足に霊力を溜め、受け止めた。


「いっ…」

予想外の硬さに、鈴仙は顔を歪ませた。

木刀を振り下ろして攻撃しようとするが、簡単に避けられてしまった。

後ろに跳びながら弾幕を撃ってきたので、横に移動して避けようとした。

が、足がもつれて地面を転がってしまった。


その隙を逃すまいと近づいてきた鈴仙に、今度こそ懐に入られた。

次の瞬間には、握った拳をを土手っ腹に当てられバランスを崩される。


「っぐ…」

あがくように振ろうとした左の手刀を楽々と掴まれ、投げられてしまった。

地面に叩きつけられる前に足で着地し、体を横に回転させて振り払う。


投げられた時から180度反転していた体を捻じり、追撃の弾幕を避けた。

そのまま距離をとり、また向き合って様子見になる。


ジリジリと間合いを測り、深く息を吐く。

頭の後ろ側にチリッと何かが弾けるような感覚がした時には、それをかき消すように一気に踏み込んでいた。


俺が得意な、木刀の活きる距離。

近づいてこようとする鈴仙を木刀で徹底的に拒否。

そして空いている左手で弾幕を撃って追い詰めていく。


「そこっ!」


木刀での牽制をすり抜けられ、右腕の肘を殴られた。

続いて右の手首。それで木刀を取り落としてしまう。


動揺した一瞬で、鈴仙の人差し指が顎に触れた。


「…流石だな」

「隆也も、悪くはなかったよ?」

「そりゃどうも」


両手を上げて降参すると、鈴仙がふふんと笑った。

落ちた木刀を拾い上げる。


「やっといてなんだけど、腕大丈夫?」

「ああ、大丈夫。痛んだりはしてない」


確かめるように右腕を動かしてみるが、大した痛みはない。

経験がモノを言う、絶妙な加減具合だ。


「うどんげー?あ、貴方も一緒だったの」

縁側に戻ろうとした時、鈴仙を探していた永琳おししょうさまが歩いてきた。

「どうしましたか?お師匠様」

「ちょうどいいから、二人で近くに生えてる薬草を採ってきてくれないかしら?」

「もちろんです」「わかりました」


お師匠様の注文は今に始まったことじゃないし、多少の素材採りなら散歩感覚で出来ることだ。

靴も履いて外に出ているので準備も必要ない。


「どういうやつですか?」

鈴仙が尋ねると、お師匠様は手に持っていた草を見せてきた。

「これよ」

「これですね」


鈴仙がそれを受け取り、まじまじと眺めた。

「じゃあ、行こ?」

「あいよ」

どうも、作者の人です。

今回は戦闘を入れつつ新しい話を始める回です。

ちょっと慣れてきたかな?という感じが伝わってくれたら嬉しいです。


次回こそ新キャラが出る予定です。この話に入れようか迷ったのですが、テンポがあまりにも悪くなるので分けました。

次こそは…!


それでは今回はこの辺で。

来週またお会いしましょう。では。

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