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不運なプロローグ その1
そんなわけで始まります。
しかしクソみたいに短いなぁ…。
あるなんでも無い日。
ごくごく普通の平和な日常。
それこそ帽子屋と兎がなんでも無い日を祝うパーティを開いてしまうくらいになんでも無い日。
僕は死んだ、多分。
多分、と、つくのは自分がホントに死んだのかどうか分からないからだ。
だってホントに死んでしまっていたなら、今ここで思考している僕は何なのか、ということだ。
ただまぁ、最期の状況を思い出すと。まず死んでいるのは間違いないと思う。
隣をすれ違った女の子が突然、何かに潰され中身を撒き散らした。それは当然隣にいた僕にもかかり、とっさに上を向くと、数cmまで迫っている鉄の塊。
そして………真っ赤な塗料をブチまけたような、とある果実を潰したような光景。
その果実の名前はーーー