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プロローグ

 校門に向かって歩いている僕――黒木涼の耳の横を、何かが掠った。

 通り過ぎたことを理解したのと同時に、「キャ――」という女子生徒の悲鳴が。

 見ると、左目から上が吹き飛んだ女子が転んでいた。女子は、脳の一部も吹き飛んでいた。

 校門の左端に、女子生徒の耳の上に拳銃を突き立てて、男がいた。男の後ろにH&KG8を持った男が立っていた。

 H&KG8を発砲されたら、死者は、三十人は下らない。僕の横を通り過ぎたのが銃弾だと理解するのに、一秒も要らなかった。

 二〇三五年になってから、テロがよく起きている。テロリストは、最低でも二人以上、少なくとも校門前にる人間以外にも複数いることは、確実だ。

 こんな目立つ所に実行犯を差し向けてくる状況から考えても、最低でも五人以上はいると見て間違いない。

 銃刀法が改正されて、銃は、十三歳以上の人間であれば誰でも持てる。銃刀法は、自己防衛の法律に変わった。

 僕は、Hi―CAPA5・1を握った。僕はHi―CAPA5・1の銃口を、テロリストに向けた。

「その距離から当たるとでも、思っているのかよ」

 人質を取っているテロリストまでの距離は、十メートル強。嘲うかのような表情で、テロリストは、僕を見詰める。

 生徒たちは、複数人いる。普通の中学生が、この距離から銃弾を放てば、人質に当たると思っているのだろう。

 事実、凄腕のスナイパーでも、武器がHi―CAPA5・1では、人質に当たらずに当てるのは至難の業だ。狙いをしっかり定めなければ、限りなく不可能に近い、と言う人間もいるかもしれない。

 僕は、狙いほとんど定めず、人質を取っているテロリストに、Hi―CAPA5・1を放った。

 テロリストの左眉三センチ上あたりを、貫いた。即死だ。

 銃を放ったのと同時に、俺の前方のビルから、もう一人のテロリストが顔を出した。テロリストは、銃口を向けた。

「ふざけんな、この屑中坊が――」

 僕は、ほとんど狙いを定めずに、銃を放った。それでも、左顎を貫通して、テロリストは倒れた。

 人質を取っていたテロリストは即死だ。でも、顎を貫通した人間は、現代医療なら治せる可能性がありえる。

 顎を銃弾が貫通したテロリストは、屋根から、落下した。ぐにゃりと、顎がない顔面が潰れた。

 隠れていたテロリストに殺されたのだろう。しかし……。

 顎を貫通したテロリストは、俺を狙っていなかった。なぜなんだ……。俺は、テロリストが狙っていた場所を、チラリと見た。

 そこには、震えながら蹲る西尾七海がいた。


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