アレルギー/おめでとう
アレルギー
ある友人のエピソードがある。
それは今まで聞いた全ての話の中で最も鮮烈に記憶に残り続け、俺の頭に眠る記憶を燻らせている。
親が立派だと云う言葉から始まった。
あらゆる軟弱な行為に対し、甘えと一刀両断し、今まで重病はおろか風邪にもなっていないとか、真相は定かじゃないが、彼はその遺伝子を継げなかったらしく、あまり身体自体も強い方ではなかった。
俺らに常に誰かに心配され、何処かに消えてしまいそうな存在感を植え付けてくるのにも容赦なく、スパルタ教育を遵守し、苦労をさせられたそうだ。
中でも一際、印象に残っているのは――勘違い。
大っ嫌いな食べ物の強要。
某日の食卓に出た野菜を何故だか頑なに拒む姿勢は教養を受けずに育った親の怒りを買ってしまい、弁明する間もなく食べさせられてしまった……と。
翌日、通常通りの起床を終えた父親には早朝から鳴り響いた妻から電話越しに一言叩きつけられた。
貴方はそれでも親なの。
これ以降、その人とは会えていないと語った。
おめでとう
また、ばぁばがお誕生日を迎えた。
今年で90歳になるらしい。
沢山の皺で火を消すのも一苦労だけど笑顔が素敵。とっても広いお家にスッゴイ人たちが集まる。
もし、ばぁばが深ーい眠りに落ちちゃったら次は私のお母さんが此処の一番偉い人になるんだって。
はやく、次の誕生日、来ないかな~。
ケーキも食べたいよ。




