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意味が分かると、分からないと怖い話【体験談+】  作者: 緑川
分かると怖い話

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7/8

自由/差別

 自由


 朝っぱらから大変面倒な登校直前、母さんが気持ち悪い優しさを呑んだお見送りと玄関口越しに何度と見た胡散臭いにこやかな笑顔を貼り付け、異常な雰囲気を醸し出しつつもサラッと流し、向かった。


 道すがら、同時刻に友人と軽い挨拶を交わして、その話題を嬉々として振ろうと心情を赤裸々に吐露する。もコンマ数秒で一言を負かされ、口を噤む。


「そういや彼奴」


 有象無象を超越する突飛に破天荒に清々しい自由を謳歌するB友人がある日、元々、怪しい叔母辺りの知人の頼みで良ならぬ噂が有名な宗派に属したと、無数のネタから平常運転で表に差し出し、俺も同様に被せられた言に雑な相槌で返し、話は終わった。


 だが、問題はそれだけでは済まされなかった。


 あれ以来、日頃の付き合いどころか、過去とまるで異なる別人格に、完全に調教されたマペットに。


 そして、布教は続く。


 が、直様、俺たちを含む周りが関係を断ち切り、それから何事もなく心なしか薄暗い家路を辿った。


 余裕で笑い話に出来ない事を忠告も踏まえて母さんに報告せんと人影を探すも、中々見当たらない。


 ようやっと約数分の捜索の末、深刻そうな面持ちを浮かべたのを他所に本片手に死んだ目を向ける。


 俺は、信頼で怠りなく妹と父に事の顛末を語り、三猿を揶揄されても貫徹して、真夜中に外に出た。


 星空は笑えるくらい輝き――空気も美味かった。


 大きな代償を払って、自由を取り戻した気分だ。




 差別


 世界には差別が存在する。


 大小様々な目的と理由で自身の行為を正当化し、謎の団結力で結集した連中は数が増えれば増えるだけ無差別に矛先を振り撒くのがワンパターンだが、見る度に脳裏によぎり、不審に思ったことがある。


 その群れの中についてだ。


 ふと、最初はほんの些細な問題提唱に過ぎなかったが、散々排他的に他者を追いやる大層ご立派な姿に感心し、意志に芯があるのかを試したくなった。


 今回やるのは自らを含む激情型輩共を優位に立たせ、本来、内にいる人間を含んだ最下級へイジメ。


 早速、ブーメランの軌道が返ってくる罵詈雑言と自意識過剰な他人を寄せ付けぬハイセンスを携え、群れなければど真ん中を邪魔に歩けない猿以下の中心に導くように紛れて、事は順調に運んでいった。


 無事に衝突を免れず、彼等に火花が散った。


 結果としては、またやりたくなった。


 今度は他全員、落としたい。

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