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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

「MIXナッツ」がパーティ追放騒ぎだってよ

作者: hiroe

2022年に書いて、ほったらかしにしてました。

時期ハズレもいいところなのが良いかなと思い、初投稿してみました。

「俺ことピーナッツは、MIXナッツパーティのメンバーに相応しくない!

 今まで悩み続けてきたが、潔くパーティーを追放されようと思う!」





最近、ピーナッツの奴が、流行りの歌にかこつけて、嬉々と嘆いている。



『ミックスナッツの中に紛れ込んだ自分ピーナッツは、木の実のフリをして微笑み浮かべてる…』



なーんて

さも他と違っているのが辛いような自分語りしてるのが、ムカつく。


ピーナッツが、ミックスナッツの中の異分子だとでも?


アーモンド

クルミ(ウォールナッツ)

カシューナッツ

マカダミアナッツ

ピスタチオナッツ

ヘーゼルナッツ

ピーナッツ

ジャイアントコーン…


の中で誰が異分子か、って言ったら

どう考えたってジャイアントコーンの俺だろ!


不動のセンターのアーモンドは別格扱いとしても、

俺は名前からして「ナッツ」ではない。


なんでミックスナッツのメンバーに入れたのか、俺にも全然わからない。



それに、だいたい本当に自分が異分子だと怯えている奴は、目立ちたくないもんだよ。

なんならピーナッツは、ピーナッツだけで物量戦パーティ(袋詰め)イケるよね?

柿の種ともタッグ組んで、定番だよね?

それだけ存在感を撒き散らしておきながら、マイノリティを気取りやがって、矛盾してるだろ!



俺は弁えてるから、目立とうなんて思ってない。

アーモンドやカシューナッツとかを差し置いて前にシャシャリ出る気は絶対ない。

でも、ミックスナッツの中では俺って図体がデカいから、手を出して当たったのが俺だったというシチュエーションも間々ある訳で。

だからって「ぁ、ジャイアントコーン(ハズレ)だ」って言われたりしたら、俺だってちょっと傷ついたりもするよ。





「ジャイアントコーンってば、飲み過ぎて悪酔いしてる?」

「さっきから独りでぶつぶつ言ってるね。あっちでピーナッツが盛り上げてるから、ジャイアントコーンもチャチャ入れて笑うといいよ〜」

パーティの双璧アーモンドとカシューナッツが、ジョッキ片手に、カウンター席の俺の顔を覗き込む。

向こうのテーブルでは、ヘーゼルナッツが棒読みで「ヨッ、チバの星!」と、ピーナッツへ合いの手を入れていた。



「放っておいてくれ。俺は…このパーティで自分の存在意義を見出すことができないんだ……」

思わず顔を背けた俺を、誰が責めることができようか。



「ぇ、何?そんなことで悩んでいたのか」

アーモンドが心底意外だというように驚く。

「ジャイアントコーンがいてくれて、パーティは助かってるよ〜」

カシューナッツは親しげに俺の肩をバンバン叩く。



「だって、おかげでかさが増して、お手頃になるし!!」

揃って良い笑顔で頷かれた。





俺の存在意義って、かさ増し…………

かさ増しなのか!?









その後。

人気の上位パーティ「MIXナッツ」で追放劇があったという噂はない。


私はカシューナッツ推しですが、飴がけしたアーモンドも捨てがたいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こういうの大好きw ジャイアントコーンが出たところで吹きました。最高! [気になる点] >飴がけしたアーモンド いいですねー。 ミックスナッツにハチミツをかけて食べるのが悪魔美味しくて好…
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