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「いやぁー助かりましたよ、急に運ぶ必要が出たもんでなかなか冒険者さんも受けてくれなかったんですわ、これがクエスト完了証なんでギルドに持っていってください」
「いやいやこちらも仕事ですからそれにこういうクエストは報酬が美味いんでね」
「それでもここらでも大型の魔物が出たってんで冒険者さん無しでは辛いんですよ。それじゃ私はこの商品を持ってくんでありがとうございました」
「ああ、命あってこそだからなお互いに商売が上手くいくのを願うよ」
まだ昼間ということもあってか人々の話し声や露店から美味しそうな匂いが漂ってくる大通りの一角、商人と冒険者が話をしていた。
冒険者というのは人々から出される仕事ーー多くが魔物討伐や薬草採取などーーを対価をもらって行う人達で、世界中に支部があり国境すらも超える者達だ。
冒険者の男もまたそんな中の一人で正しく護衛の依頼が終わった所でこれからギルドに完了報告をしに行くのだ。
男はその場をあとにして大通りに沿って連なっている露店を見たりしながら中央付近にあるギルドを目指す。
ギルドーー正確には『世界冒険者支援・依頼管理組曲』というのだがほとんどの人がギルドと呼ぶーーに入った男は幾つかあるカウンターの完了報告の場所に向かう。
「依頼が完了したので報告にきた」
「はい完了報告ですね。ではクエスト完了証を提示してください」
「これだ」
と言って男は懐から完了証を出し提出する。
「少々お待ちください……はい、無事完了しておりますねではこちらが報酬の銀貨七枚と銅貨二十三枚になります」
「む?銀貨が一枚多いようだが…」
「そちらは依頼主さんが上乗せしてくれたようですね」
「そういうことなら貰っておこう」
と言って一枚ずつ数えて丁度あることを確認して革袋に入れて自分の《アイテムボックス》に入れる。
アイテムボックスはこの世界の人が生まれた時からある魔法のようなもので人によって変わるが少なくとも棚一つ分位はある。
「おや?どうやらもうランクアップの試験が受けられるようですよ?」
「もうそんなに溜まっていたか、では近いうちに受けようと思う」
「そういうことならお早めにお伝えください、その方がこちらも準備しやすいので」
報告が済んだ男はギルドを出て今日から泊まるための宿を探すついでに酒場の近くをよって情報を仕入れることにした。
酒場では冒険者が飲んでることや雑談することが多いため情報が命な彼らはお互いに情報を交換したりすることが多い。
………
「俺ももうすぐランクアップ試験に挑むためのポイントが貯まるぜ!」
………
「うーん、そろそろお金も溜まってきたしパーティで使う家をどこかに買わないか?」
「やっぱ家を買うなら帝国がいいんじゃない?そこそこ落ち着いてるし」
………
「聞いたか?何でも最近やばい新人が居るらしいぜ?」
「聞かない訳がないだろう何でもソロで活動しててその強さを見た冒険者曰く御伽噺の英雄のようだったらしいんだろ?」
「いやいや流石に尾ヒレ着きすぎだろう」
「いーや、これはあんまり広めて欲しくないがギルドも……………
………
「そう言えばそろそろ季節か」
「そうだなもうすぐ大陸から新人達が船で来るだろうな」
「今年はいい新人がいるか?」
………
「何でも最近妖精を見たって奴がいるらしい」
………
「ふむそう言えばもうすぐ新人が来るのかここは海が遠いから大丈夫だが仕事が少なくなりそうだな。しかし期待の新人か…いつか会えるか?」
なかなか良い情報を手に入れたところで宿を探すのを急ぐことにする今はまだ明るいがもう少しすれば日も落ちて泊まれる宿がなくなってしまうかもしれない。




