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飢餓の王  作者: 森匠
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新たな興味

バエル目線のお話です。

短めです。

久々に誰かが来たようだ。

いつもはすぐに現れるのに何故か姿が見えない。

おかしいな、浅いのか?

いや、そんな事は無いはずだ。

あぁ、そういう事かなのか。

浅いんじゃなく、深すぎてこちらが認識できないのか。

面白いな。悪魔の這い寄る深淵より深い心なぞ初めてだ。

一体どんな奴なんだろう?

とりあえず、こちらに引っ張りだしてみようか。

楽しみだなぁ、早く会ってみたい。

どれほど深い感情を持っているのかな?

どれほど熱い憎しみを抱えているのかな?

復讐心かな?それとも愛情?

虚栄心?全てを欲しがる強欲かな?

あぁ、楽しみだ。実に楽しみだ。

早く会ってみたいなぁ

その心を暴いて貪り尽くしたいなぁ。

クフフッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

凄い!人間なのにこの世界に来れるなんて!

そもそも人の心では僕の魂を許容できないで

壊れてしまうのに!

何故だろう?

あぁ、簡単だった!僕を許容できる時点で、それはもう

人の心を捨てているんだ!

一体どんな感情を持って僕に触れたんだろう?

面白い理由だったら、食べないで付いて行っても

良いかもなぁ。

一人は寂しいし、暇つぶしにはなるだろう。

それにしても何も知らないんだなぁ、この子。

まぁ、召喚された子みたいだし、仕方ないかぁ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

彼は面白いなぁ、だってあんなに歪んでいるのに

自分が人だと思っている。

彼の唇に触れた時に彼の深淵が見えた。

悪魔である僕ですら、あんな感情は見たことがない。

あれほど迄に、歪み、捻れ、ひび割れた、哀れな心は。

そもそも定命の種は生きる時が短く、すぐに目移りする

だから、感情が続くことは、あまりないんだ。

だけど、彼はそこが壊れている。

しばらくの間、観察してみようか。

彼の心が死ぬまで、彼の感情が果てるまで。


お茶がうまい。


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