ゲテモノは勘弁してください
嫌いな人は気を付けて下さい
「さて!権能と同胞の件は後で確認するとしましょう、ところでお腹が空いていません?」
水晶を懐にしまいながら聞いてきた。
本当、突然だな。
「あぁ、言われてみれば空腹感があるな」
言われてみるまで気付かないあたり俺はかなり鈍感らしい
「普通気付きませんですかね?」
悪魔がなんか言ってるが聞こえんな
「まぁいいです、好き嫌いはありますですか?」
敢えて言うならオクラと納豆が嫌いだ
それとゲテモノだな
「ゲテモノ系は嫌いだ」
そう伝えると
「分かりました、それじゃ付いてきてくださいな」
と言って歩き出した。
しばらく階段を上がると壁が石材からレンガの様な物に
なった。
階段を上がりきると厚い鉄扉があり、悪魔はそれを開ける
すると、廊下に出た。
下手すると王城よりも大きい建築物だ
廊下を無言で10分くらい歩くと長机と机を囲う様に椅子のある、よく貴族とかの食事で出てくる様な部屋に着く
「ここで食事を済ませますよ、あぁ、料理は配下が作って持ってくるので座っていて下さいな」
俺は言われた通り適当な椅子に座る
悪魔は一番上席に座った。
しばらく待っていると複数の眼を持つ黒い人型が
蓋つきの皿を運んできた。
目の前に皿を置き、開ける
皿の上にはミートボール(?)細いソーセージ(?)
細長い羽の様なモノがついた肉塊が乗っていた。
悪魔は上品にナイフと二股フォークをつかって食べている
俺は嫌な予感がしながらも細いソーセージ(?)に
フォークを刺して口に運んだ
とても美味しいです
甘みがあり肉の臭みや脂っこさが全くと言っていいほど
感じなかった。
脂っこいのが嫌いな俺としては非常に気に入った
次に細長い羽が付いている肉塊を4分の1にナイフで切って
食べる。
羽は勿論切り取る
薄い肉で何か柔らかいものを包んでいる様な感じ
口の中で甘みのあるタレが広がりとても美味しい。
調味料に蜂蜜とか使ってるのか?
最後にミートボールを食べようとフォークを刺す
少し固い感触を突き抜けフォークが刺さる
「あ、それ食べる時しっかり噛んでね?」
悪魔が言ったとおりに口に運んだミートボールをしっかり噛む。
固い感触もスナックの様な感じでいい
見た目のエグさの割に美味しかったな
ところでこの料理はなんて言うんだろうか
「なぁ、この料理はなんて言うんだろうか?」
悪魔に聞く
「さぁ?でも材料は分かりますですよ?」
名前も知らないもん食わせたのか、、、
「そうか、それで材料は?」
「妖精ですよ」