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20、再戦

 マギカの服もすっかり乾いて、その後も順調に攻略は進み……20階に到達した。


「凄いです、私たちまた20階層に到着しました!」


「流石はご主人様、私たちのような初心者冒険者を連れて20階層にまで到達するなんて、なかなかできることではないですよ」


 マギカが喜び、イリヤがひたすら俺を崇める。


「運の要素も大きかったけどな。まぁ、何度チャレンジしてもここまで到達できない人間もいるし、凄いことはすごいかもな」


「そうですよ、私たちはすごいんです。リーダーのアレンはもっと誇って下さい」


 マギカも調子よく言ってくるのだが、ここで良い気になるわけにはいかない。


「気を引き締めろ、ここからはまたオーガが現れるぞ」


 俺の言葉に、二人はぴんと背筋を伸ばした。

 そう、ここまで順調に進んだからと言って、オーガに会ってしまえば逃げるしかない。


「いいか、こっから先は、俺も本当にぎりぎりだ。お願いだから慎重に行動をしてくれよ」


「ええ、もちろんです!」


「そうですね、油断せずに行きます」


 そうして俺たちは頷きあい、慎重にダンジョン内を進んだ。


 雑魚モンスターを倒しながら、警戒を怠らずに進む。

 ……のだが、どうしてもエンカウントしてしまうものだ。


「オーガだ。相手は一体だけ、まだこちらには気づいていない。回り道をとれば……さらに複数のオーガに遭遇するかもしれない。ここは多少リスクをとって、背後から仕掛けて、一気にケリをつけるぞ」


 イリヤとマギカは、俺の言葉に頷いた。


「だっしゃらぁぁぁっぁぁ!! この前の借り、返したらぁぁぁ!!」


 そしてマギカは叫びながら突撃し、オーガの背後から棍棒を振り下ろした。


 ……ええ、バカだろあいつ。

 とりあえずあいつは囮決定。


「イリヤ、あのバカはもうだめだ。色んな意味で。この隙に、俺たちは先を進むぞ」


 背後からの一撃ではオーガを仕留めきれなかったマギカが、正面切って戦闘を開始した。

 多分あと数分は持つだろうが、勝つことは出来ないだろう。


「……ご主人様、マギカは私と同じイービル教徒です。……出来たら、彼女を助けてあげたいです」


 いつの間にかイービル教徒にされているマギカ。

 ご愁傷様です。


「……やってみろ」


 イリヤもここで脱落、か。

 別にそれは構わない!

 むしろ足手まといを切り捨てることができて、ラッキーですらある!


「はい!」


 嬉しそうに笑顔を浮かべながら、


「ご主人様、力を貸してください![イビルハンド!]」


 俺を見ながら言うの、やめてくれないかな……?


 イリヤの呼びかけに応じ、漆黒の腕が現れた。

 それはマギカと戦闘をするオーガへと向かった。


 漆黒の腕は、オーガの反撃にあうものの、それでも難なく身体を捕まえた。


「ゴガガガガガガガ!」


 と、地鳴りのような叫び声を上げるオーガ。


「うぎゃぁぁぁぁぁぁ、またですかー!!」


 と、断末魔の叫びをあげるマギカ。


「あ……っ」


 また私やっちゃいました? と言わんばかりの表情のイリヤ。


 まず、オーガが漆黒の腕に握りつぶされ。

 次にマギカがぐしゃぐしゃのミンチ肉になり。

 最後に制御不能の漆黒の腕の中で、イリヤが息絶えた。


「……ふぅ、中々面白い余興だったかもな」


 もう慣れっこになってしまった光景だったが、まぁ間抜けどもの死にざまは笑えた。

 

 ……と、そこで違和感に気づいた。

 俺は首から提げたステータスプレートを確認した。


「……あ、俺レベル上がってる」


 ダンジョン内でのレベルは、魔力が身体に馴染むことで上がる。

 そして、戦闘をしてモンスターを倒した際には、周囲に濃ゆい魔力の残滓が残る。

 それを身体に馴染ませることで、レベルが上がるのだ。

 つまり、俺は今。

 オーガの魔力の残滓を独り占めしてレベルアップをしたのだ。


 以前イリヤが死んだときには気づかなかったが……これは、使えるな。



 そして、俺も25階層で死んでしまった。

 しかし、今日はいつものように叫び声を上げて目覚めはしなかった。


 何故なら、俺は今回の冒険で、ダンジョン攻略の糸口をつかんだからだ。


 俺の考えを実践すれば、人からは鬼畜だ人でなしだと後ろ指をさされることになるかもしれないが……構わない。

 

 俺は、今度こそ。

 ダンジョンを攻略してやる……!

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更新再開!!主人公のイケメンを差し置いて、友人キャラの俺がモテまくる!?!
友人キャラの俺がモテまくるわけがないだろ?
ぜひ読んでください(*'ω'*)

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