最後
考えてみればぼっちのクウは、いままで友達という存在すら知らなかった。いつも一人でやって来た、グループワークなんてものただの都市伝説だと思っていた。この世界の何が楽しいのこと、つまらすぎて死にたいと思ったこともある。ハナと会うまでは。
クウは、いつもの学校までの道のりをとぼとぼあるっていた。今日は言い天気で、空にはくも一つ見当たらない。「眠い。」などと、呟いて歩いていると声がした。
「おはよう、クウ」
いつものかわいい笑顔と一緒に声をかけられた。
「いつも元気だよな、ハナは。」
「これが普通だよ。クウこそ、いつも元気ないよねぇ。」
ハナに言うと、ハナはクウの痛いところをついてきた。無邪気な笑顔で。
「これが普通なの。」
たわいない話をしていると学校の校門まできた。いつものように下駄箱に靴を入れて、階段を上って教室まできた。席についた。が、なにもやることはなかった。
「オーイ、クウ。」
「なんだよ?」
いきなりハナに大きな声で呼ばれてクウは、驚いてしまった。何のようだと思ったら昨日ことだった。
「昨日、ユキとはどうだった?」
「ユキにパソコン部に入れって言われて、はいったよ。正式な手続きはまだだけど。」
クウには、ハナがそれすらお見通しだったように見えた。はなは、自分の髪をさわりながら言ってきた。
「ユキがクウに入れって言うとは予想も出来なかった。」
「嘘つけ……。」
「何のことかな。さっぱりわかりません。」
クウには、ハナが嘘をついていることがわかった。それも、わざとばれるように着いたということも。
「で、今日はから部活にいくの?」
「行くよ。今日から。」
チャイムがなり、授業が始まり終わりというのの繰り返しだった。昼休みになると一人で昼飯を食べようと持ってきた弁当を広げていると。
「クウ、一緒に食べない?」
「いいよ。」
短い返事をして、終わるとハナがクウの手を掴んで強引にある場所に連れていった。その場所はクウもよく知る場所だった。
ハナは、教室のドアを開けるとそこにいたユキにいった。元気よくいった。
「ユキ、昼ごはんたべよー。」
「嫌!」
その一言でユキは済ませようとしたが、ハナには通じなかった。
「またまた、ほんとは一緒に食べたいでしょ。」
「いや、だから……。」
本気で拒否をしたユキだったが、諦めて嫌々ハナの言いなりになった。クウは、ただ見ることしか出来なかった。
三人で、昼休みを終えて授業をして、終わっていつもと同じような繰り返しだった。
「やっと終わったぁ~。」
などと、クウは独り言をいった。
「クウ、今日から部活でしょ。」
「うん!」
「ユキをよろしくね。」
ハナはユキのことを本気で心配していた。クウは、ハナを安心させるために大きく息を吸い込みハナに向かっていった。
「まかせろ。」
その言葉は、力強くハナを安心させた。
「ありがとう。それじゃ私部活だから、行くね!」
「いってらぁ~。」
笑顔でクウに言うと駆け足で部活までいった。あの笑顔を見れたことにクウは、嬉しさを覚えていた。
「さーて、俺もいきますか。」
クウは、独り言を言いユキがいる教室まで歩いていった。
教室のドアを開けて入るとユキがいた。
「遅い……。」
「えっ……。」
クウがそう言うとユキがクウを睨み付けていた。
「部活が始まるの4時なのに、5分も遅れているじゃん。」
「えっと、そのごめんなさい。殺さないで。」
クウは、ユキに恐怖して本気で謝るとユキは何か言いたそうだったが、初犯だということで許してくれた。
「俺、機械音痴だからパソコン教えて。」
「えー、ダルい。」
ユキはそう言うと、ダルそうにクウの咳まで移動してパソコンを教えてくれた。
そのときにユキの胸が当たっていた、クウの心臓はばくばくだった。凄い汗だった。
「顔赤いけど大丈夫?」
「問題ないよ。それより、パソコンって難しいよな。」
クウは、なんとか話をずらして回避した。これがばれたら、ユキに殺されると思うからだった。
「 慣れれば、簡単……。」
「そうですか。」
ユキは凄い集中力でパソコンをいじっていていた、その集中力にクウはびっくりしていた。
何だかんだで、部活が終わるチャイムが鳴り、クウとユキは一緒に下駄箱まで来て帰っていった。
クウの世界はハナのおかげで変わった、ハナがいなかったら友達いないぼっちのクウだった。
「これから、もっと面白くなるんだろうな。」
クウは、独り言をいった。訳もなく。
クウは思ったいつかハナに釣り合うような人になりたいと、そうあのヒロインと……。たがら、これからはもっとがんばると決意したクウは、夕日を眺めていた。赤い大きな夕日を……。
これからもクウは物語を作っていくのだろうが……、ここまで終わり。