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愛し合う、未来。

 玲先輩との愛はあの一夜だけで終わりませんでした。

 あの日のように玲先輩が私の所に会いにきてくれることもあれば、私が玲先輩のところに会いに行くこともありました。その度に私は人の温もりを感じたのです。それは何よりも優しく思えた。

 私は彼女に支えられて、学校にまた通い出すことができました。通い始めて間もない頃はまだ辛いこともありましたけれど。それでも、玲先輩の存在はとても心強くて。時間をかけて再び、以前と同じように学校生活を送れるようになりました。



 そして、季節は流れていき、また春になりました。

 玲先輩は高校を卒業しました。

 恋人同士であっても、玲先輩と一緒にいられる時間が減るかと思いましたが、玲先輩から一緒に住もうと言ってくれました。その時は涙が出ました。まるで、私にプロポーズをしているように思えたのですから。

 それからずっとずっと、私は玲先輩とともに歩んでいくのでした。



 それでも、私はまだ憧れているのです。

 運命の人と恋をしていきたいと。

 一度は叶ったはずなのに、不思議とそんな気持ちが消えることがなかったのです。不満があるからではありません。幸せだからこそ抱き続けていると思っているのです。いえ、憧れているからこそ、玲先輩との日々が幸せに感じられるのだと思います。それがきっとあの日、玲先輩がくれたプレゼントなのでしょう。


 ――愛してる。


 それが魔法の言葉。愛言葉。……なんて。

 小さい頃に読んだ絵本のヒロインのように、私はお姫様になれたのでしょうか。運命の人と恋をしたい、と憧れるようになったきっかけを与えてくれたのはそのヒロインなのです。

 確か、その絵本に出ていた彼女の名前は――。




『シンデレラに憧れて。』 終わり

これにて完結です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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