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糧の指輪

クフの迷宮の地下3階にはランクB程度の魔物、地下2階はランクC程度、地下1階はランクD以下の魔物。

概ねそんな感じだった。

迷宮内は、ついさっき調査隊とともに見た魔石や肉片がゴロゴロしている状況とは一変しており、各部屋にはきちんと魔物が入っていた。これが迷宮として正常な姿なのだろう。

バロンによれば魔物多目とのことだったが、俺の知る瘴気の洞窟と比べて特に多過ぎるとは思えなかった。


「でもせっかくだからしっかり間引いて行くです」

「そうだな。糧の指輪の効果も確認したいし」

その効果だが、依然と比べて獲得する経験値が増えている。

2倍から20倍くらいの増加率で平均すると10倍くらい。

増加率の法則性は良く分からない。どうもランダムのようである。

「まあとにかくありがたいよ。最近レベルが上がり難くなってたから」

もともと超成長で10倍速く成長できたわけだから、獲得経験値が10倍となれば、10×10=100倍だ。

成長の遅い自由人と言えども、これならすくすくレベルアップできそうな気がするぞ。


クフ迷宮地下3階の魔物だが、手応えが無さ過ぎて楽しくはない。

俺の所有地のランクBの洞窟の魔物より弱い気がする。

なので、適当に殲滅することにした。部屋ごとに担当を決めて、俺なら電撃、地竜は石弾バルカン、水竜は毒霧、火竜は炎、風竜は嵐刃、闇竜は闇針乱射、そんな感じで順番に一掃して行った。

地下3階ですらそんな感じなので、その上の階の手応えの無さは言うまでもない。

適当に間引きながら2~3割の魔物は部屋ごと手つかずのまま残すという感じで進んだ。

ランクBとCについては魔石が残るので拾うのが大変だったが、闇の手の力を借りてしっかり回収した。

*****


「というわけだったんですよ」

ジャクリン隊長を始めとする調査隊のメンバーとクフに居残った騎士団員らに迷宮内の出来事を説明した。

バロンの個人名と詳細な種族名それから封呪刀と糧の指輪については、敢えて伏せた。

竜達いわく作法であり処世術であるとのことである。そうなの?

「高位のバンパイアと協力して謎の球体を討伐ですか…。にわかには信じがたいですが、真偽官を兼ねる騎士が偽りではないことを証明していますし、何より迷宮が落ち着いたことが何よりの証拠ですかね」

「アンデッドの時間帯ですが何も出て来ません。迷宮からの魔力漏出も安定しています」

「マサト殿、大手柄です!」

「いやー解決できたのはあのバンパイアの元管理人のおかげですよ。なんかあたふたと迷宮から去ってしまいましたが」


その夜は何事もなく過ぎた。

翌朝、やはり迷宮の状態は安定していたため、調査隊が地下3階まで下りて状況を確認して戻って来た。

「ほぼ正常化しています。魔物の数はやや多いですが、溢れ出す徴候は感じられません」

これにより、クフ迷宮の大スタンピードは解決が宣言されることとなった。

首都ネグには伝書バトが飛ばされ、街道沿いには早馬が出されて、避難中の人民にも事態を解決が素早く伝達された。


「よかった!」「なんだ大したこと無かったのかぁ」気の早い人々は回れ右してクフに逆戻りし、慎重な人々はしばしその場にとどまって様子見をした上で徐々に引き返してきた。

5日も経つと、クフの街はほぼ元通りに賑やかになっていた。

『迷宮が入れ食い状態』という噂がむしろ人を引き付けたらしい。

*****

「いやはや、民はたくましいものだ」

「王様の事後処理が見事でした」

「ジャクリン、ソフィア、そなたらのお陰じゃ。そして何よりもマサト殿、貴殿の活躍の賜物である。感謝するぞ」

俺達はネグの王宮にいる。

迷宮の怪異解決の件の直接の報告並びに、報償の栄誉を賜るためだ。


「貴殿には爵位と領地を用意してあるが」

「いえいえ、俺は一介の傭兵で旅の途中ですから、そういうのは本気で遠慮したいです」

こうしていつものように10万Gをいただいた。

ネグアの通貨ギリッドで貰ったが、列強の各国で通用するらしいのでその点は有難い。

迷宮でたっぷり仕入れた魔石類もネグで全て売却してギリッドに変えた。

魔石は各種1000個ずつ在庫を抱えることにして、余りを換金する。


ネグアの王様は好人物だったので、ユリアを転移で呼び出して顔合わせをしてもらった。

ユリア判断で懸念される悪意無しとのOKが出て、ケフとネグア両国で転移石を使って使者を交換し、弟王子のヒルマンの将来性判断とケフ王の部部的未来視により両国の国交は大きな益をもたらすとのことで、定期的に使者や物資を交換することになった。

間に広大な魔物地帯が控えているので、その都度転移石を使っての行き来なんだけどね。

まあ後のことは両国の有能な官僚や王族にお任せしよう。俺に出来るのは転移石の供給くらいだ。

こうしてクフ迷宮の事件はめでたく解決し、ネグアとケフの国交樹立というおまけまでついたのだった。

*****


さて、俺はその後、ネグア北東の国境の街トルガにやって来ている。

ネグアは隣国カーゴと長期間戦闘中だが、トルガはその最前線に近い街だ。

両国の国境には柵が築かれており、中間に約1㎞ほどの荒れ地が帯状に広がっていて、そこで毎日のように小競り合いが展開されているらしい。

俺は戦闘地域上空から観察しているのだが、その戦闘は奇妙なものだった。


「トルガ兵は全員猫獣人だな」

{あれは奴隷ですね。黒い首輪をしてますでしょう}

{全然やる気がないッスね}

ネグア兵も大部分が獣人族だ。こちらは傭兵なのだろう。

{ネグア側も手加減しているでござるよ。戦う気迫が感じられないでござる}

何なのだろう、この茶番は。謎を解く鍵は猫獣人の奴隷にありそうだ。

俺はカーゴの国へ潜入してみることにした。

*****


クリュウ・マスタ 自由人

素養

 言語対応

   東方共通言語/古代神聖言語

 鑑定

   自己鑑定

 魔術

   練魔素

   生活魔法

     飲料水/パン/浄化/着火

土魔法B

     石礫B/土槍B/石盾

   火魔法B

     火球B/炎盾

   水魔法B

     水流刃B/水盾

風魔法A

     風爪B/突風A/風盾/空調

光魔法B

     光矢A

   氷魔法C

     氷縛C/氷杭B

空間魔法C

     縮空C

   雷魔法D

     電撃D←UP!

   

  植物利用

     成長促進/植物素材

   聖魔法

     聖治癒

   金属加工

     変形/修復

製薬

   付呪

亜空間収納

 精霊術

   練霊素/精霊の声/漆竜気

     

 超取得/超成長/超回復/知覚同調/竜知覚(抑)


スペック

 FL75-5781B(7,862,915)←UP!

 フィジカルレベル75←UP!

 戦闘力5781←UP!

 ランクB

 次のレベルまであと経験値7,862,915

 

 ML75-5781/5781B(4,235,311)←UP!

 マジカルレベル75←UP!

 魔力量5781←UP!

 ランクB

 次のレベルまであと魔術経験値4,235,311


 SL76-7631/6359(+1272)A(6,577,389)←UP!

 スピリチュアルレベル76←UP!

 霊力量6359←UP!

 ランクA←UP!

 次のレベルまであと精霊術経験値6,577,389


スキル

 剣術A/槍術A/投石術B/格闘術A/盾術A/弓術B


装備

 神槍グンニグル1500

 ミスリルソード150/ミスリルスーツ180/ミスリルフード100/

 ミスリル手袋50/ ミスリルブーツ50/ミスリルリング(+20%)

吸魔の剣50


主なアイテム

 糧の指輪/飛行スーツ/魔話機/耐性の指輪/

 自動調理器/遅延収納/転移石10/

魔兎執事マット/珊瑚の指輪/封印玉/

 魔収納/ミスリルナイフ/ツリーハウスセット/

調理セット/霊力の指輪/

 魔石 火A1000・B1000、闇A1000・B1000、水A1000・B1000、

 地A1000・B1000、風A1000・B1000/無属性A1000・B1000

 回復薬極10/傷薬極10/毒消し極10/

 万能薬究10/万能耐性薬究10エリクサー究10/ネクタル10

 魔力充填薬極10/魔力回復促進薬極10/霊力充填薬極10/

 霊力回復促進薬極10/


所持金  10,358,000G(千以下略)

ポイント   92,000P(千以下略)


(注)ランクG=初心者 F=劣る E=普通 D=良い C=優秀

      B=傑出 A=達人級








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