vol.Ⅰ~ひこうき雲~
✧読者様へのお知らせ✧
この小説は、ameba autumn ✿ diaryで既に発表されている小説です。
この小説の作者とameba autumn ✿ diaryの作成者は同一人物です。
※尚、コピーは禁止とさせていただきます※
真っ青なそらに、真っ白な白い雲が
流れるように描かれている。
『飛行機雲かぁ…』
私は窓をぼんやり見つめる。
私の周りには、お気に入りのキャリーバッグと
洋服がたくさん。
『明日…私も雲の上に行くのよね』
パスポートを取り出す私。
『…不安だな 一人で世界旅行なんて』
世界旅行への切符が手に入ったのは、
『本を3冊同時に買うと 抽選3名様に世界旅行のチケットプレゼント!!』
―なんて企画に応募しちゃったせい。
抽選3名だけあたることができるのに、
その3人のうちの1人になってしまうことができたのだ✧
世界旅行に行けるなんて、滅多にない貴重な体験で、
心の底から嬉しいのだが、
その分…
…寂しい。
誰と一緒にいくわけでもなく、
一人ぼっちで世界旅行…。
旅行には相棒がつきものなんだけど。
友達と一緒に行くことができるのなら、
もう それ以上の幸せはない。
けど、
抽選で当たってしまったものはしょうがない。
それに、こんな素敵なことを神様は私に与えてくれた。
そこにある”現実”を飲み込まなくては。
神様の期待を…裏切っちゃいけない。
――…それに、
良い出会いがあるかもしれないしⓦ
✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧
次の日。
チュン、チュン。
ウチに棲みつく小鳥のシュクレのさえずり。
旅を始めたら、シュクレのさえずりも聴けないんだよね…。
シュクレは、私に懐いちゃった小鳥。
私の目覚まし時計。
『はい、どうぞ!少しの間、いなくなるけど…
心配しないでね!!はい、ゴハン!ゆっくり食べるんだよ』
私の部屋の窓の前に生えている木に、
ゆっくりゴハンを置いてやった。
ピロリン♪ピロロリリン♪
携帯のメールの着信音が騒がしく鳴る。
From,屡那 李々姫
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これから空港ぃくんだょね.
落ち着ぃてYO !!
一人旅ってのもナカナカぢゃωょ
ガンバってぃってらっちゃ♪
愛棒でも見つけて来なネ...
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リリアからのメールだった。
李々姫は、私の幼馴染であり、心友である
”大切な人”であった。
―…空港に着いた。
荷物を預け、飛行機に乗り込む。
『席は…Aの…』
…窓際だ。
指定席に座ると、気になる窓の奥を覗き込んだ。
こんな時にお見送りをしてくれる人がいたら…
どんなに嬉しいんだろう…。
『…!!!』
李々姫だ…!
李々姫が、空港のバルコニーに立って、
手を大きく振っている。
私も手を振り返した。
嬉しくて、嬉しくて、でも寂しくて。
お別れムードなんて、初めて体験するムードだ。
ピロリン♪ピロリン♪
李々姫からのメール。
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✦✧がんばるんば✧✦
I♥you!!
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From.,屡那 李々姫
『………リリアの…
バカッ!!』
嬉しい気持ちが、
私の心を一瞬で満たした瞬間だった。
♪当小説をご覧いただき、有難う御座います♪
楽しい小説を、連載したいと思いますので、
応援宜しくお願いします✥
2012.1.13 sucre*