ランプ亡き戦場
購入したばかりの時、ふと気づいた。
――CapsLockもScrollLockも、ランプがない。
「あれ、点かない……?」
最初は不良かと思った。
いや、ランプがそもそもなかったのだ。
けれど、設定でキー自体が光るようにできるらしい。
たとえば、CapsLock中はCapsキーが赤く光る。
なるほど、スマートだ。
……が、手元の光は思った以上に見づらい。
つい癖で、目は右上の“いつものランプ”を探してしまう。
そこで私は考えた。
旧キーボードをつないだまま、そのランプを見る。
そう、まさかの二台体制だ。
効率が悪いのは百も承知。
だがこれが意外に便利だった。
キーを押すたび、視野の右下で“ピカッ”と緑色の灯りが点く。
身体が“入力状態”をすばやく視覚的に把握できるのだ。
もし、キーボードを2つ以上持っている人がいたら試してみてほしい。
驚くほど切り替わりがわかりやすい。
次に行ったのは、キー設定の調整だ。
まず、OS側の設定を変えた。
・無変換キー:IMEオフ
・変換キー:IMEオン
これを設定することで、日本語と英数の切り替えが格段にスムーズになる。
プログラマーや長文入力をする人にはおなじみの設定かもしれない。
スペースキーの左右にあるこの二つのキーは、親指で押せる。
つまり、小指でCapsLockを押したり、左上の半角/全角キーに手を伸ばす必要がない。
親指が“遊び指”から“主役”に昇格する瞬間だ。
さらに、キーの押し込み深さ(キーストローク)も調整した。
専用ソフトのAPC機能(UPSの会社ではない)を使えば、キーごとに感度を設定できる。
とりあえず今は2.2mmに戻した。
まずは、前回のテーマでもあった“慣れる”を最優先にしたかったからだ。
武道で言うところの「守破離」の“守”である。
まずはデフォルトを極めよ。
そう自分に言い聞かせ、今日も指を鍛える。
牛乳(gyuunyuu)
いやこれ…マジで打ちにくいから、や・め・て。
(ご神体での総打鍵数:48,381)




