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キーボード戦記  作者: Elnika Flose
序章:タイピング20%ダウンの衝撃

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2/8

打鍵、リズム崩壊

「ひぇ……。」

とにかく、Enterキーとスペースキーを押すときの感覚がまるで違った。

本当に“触れただけで押せる”という言葉が誇張にならないほど、

指の動きと入力がぴたりと連動してくれる。


Enterキー、スペースキーがどれほど軽いのか?

机の上にあった目薬容器で試してみる。

ポリエチレン製の5mlの軽いボトルを、約3センチの高さから落とす――押せた。

これが荷重30gの世界だ。


ただ、まだ一抹の不安はある。

これまでのキーボードも、すぐ手が届くようにUSBでつないだままにしている。


そもそも、なぜ私は“ご神体”を手に入れようと思ったのか。

理由はいくつかあるが、一番大きいのは小指だ。

一日2~3万打鍵を超えてくると、左手の小指が痛くなってくる。

原因は明確で、速く打とうとすると小指の腹ではなく、

小指の“左側面”でキーを押してしまう癖があるのだ。

細かい力の調整が苦手な小指は、余計な力を入れてしまう。


ならば、キー荷重を30gにすればどうか。

小さな力で押せるようになれば、無駄な力みも改善するのではないか。

そう思ったのが、“ご神体”購入の動機である。


それで、だ。

まずは感覚をつかもうと、タイピングゲームをやってみる。

が……驚くほど遅い。


もう一度やってみる。

やっぱり遅い。

なんでだろう……?


もう一度、感触を確かめながらタイピングしてみる。

少しずつ見えてきたのは、キーにより押し込む深さがバラバラになっていること。

それによって、リズムがぐちゃぐちゃだ。


ここは頭で考えずに、ひたすらタイピングを続けよう。

キーボードに慣れるしかない。


ただ一つ、テーマだけははっきりさせておく。

――ミスをしないように打つこと。

慣れることが目的であり、速さはあとからついてくる。

(ご神体での総打鍵数:19,893)

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