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雨のハロゥ

作者: 檸檬

波のように届きたる


心の渚を歩く


波打ち際 白いレースのような花びら達


雨上がりの白い雲


乾き切るまえの濡れた石畳


夏の真っ白な日差しを受けた蕾たちの記憶


夜の墨色が濃くなってゆくその透き間へ


一枚、二枚と手を伸ばしながら咲いた烏瓜からすうりの花びら、


白波の面影が


夜に咲く怪談となる


現世との境界が薄まる今夜に


冷たい空気と共に流れくる霊達


雨のハロウィーン 雨のハロウィーン


雨を纏って 波を纏って


流れてゆくよう 流れてゆくよう


光りながら 山肌に吸い込まれてゆくよう


向こう山間からの濃霧波


森の魑魅魍魎ちみもうりょうを送り出す前の深い息が


焚かれているよう


悪霊に気づかれないように身を守り仮装をする森の子ら


大きな南瓜 赤い林檎 


ヤマボウシのトゲトゲの紅い実


夏果てに結実したいくつかの


烏瓜からすうりの実は、


今枯れ葉の合間から


緑からオレンジ、白い波乱果てに


万丈の燃えるような赤い実となるよう


雨のハロゥ、、 雨のハロゥ、、


雨を纏って 波を纏って


流れてゆくよう 流れてゆくよう


深い地層へ、谷へ、山間からの濃霧波


森の魑魅魍魎を送り出す前の静かな息が


焚かれているよう







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