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探索

ジョスはただの平凡な若者だった。毎日同じ日常に閉じ込められていた。

しかし、ある超自然的な出来事が彼の世界を揺るがし、彼はすべてを一から始めることを余儀なくされる。

理由も分からず、頼る者もおらず、望んでもいない運命を背負わされた彼は、未知に満ちた新たな現実に立ち向かわなければならない。


選ばれたのか? それとも間違いだったのか? あるいは、ただの終わりの始まりにすぎないのか?


もはや見慣れた世界ではない場所で、ジョスは気づくだろう——すべての再出発が平和をもたらすわけではない。

中には、本当の戦争への序章となるものもあるのだと。



---

第13章: 探索


太陽が山の上に顔を出し始めた頃、ジョス、リク、マリア、イン、ベル、シロは村の入口に集まっていた。


「さて…今日は探索に出て、もっと救える人を探そう。」とジョスが言った。

「本当にもう回復したのか? またお前を芋袋みたいに担ぎたくはないぞ。」とインがからかうように笑った。

「大丈夫だ…それに、担いだんじゃなくて引きずったんだろ。」とジョスがしかめっ面で返す。

「同じことだ。」とインは笑った。

「はいはい、口げんかは終わり。進むわよ。」とリクが割って入った。


ベルはグループの上をふわふわと浮かびながら笑った。

「俺が一番先に生存者を見つけるに決まってる。」

「はいはい、あんたが見つけるのはいつもトラブルだけでしょ。」とマリアが言った。


一行は草木と瓦礫に覆われた道を進んだ。自然は、戦争と魔物の襲撃で廃墟となった土地をゆっくりと取り戻していた。足を進めるたび、枝の折れる音や遠くの鳥の鳴き声が静寂を破った。


1時間ほど歩いた後、彼らは小さな廃村にたどり着いた。家々は崩れ、屋根は焼け落ち、家具は黒焦げになっていた。

「ここには…誰もいないな。」とリクが辺りを見回す。

「待って…」シロが目を細めた。「動きを感じる。」


全員が身構える。ジョスは刀を握り、インは前へ出て、ベルは攻撃の構えを取った。瓦礫の中から、埃にまみれ、服の破れた少女が現れた。

「助けて! お願い! 弟が閉じ込められてるの!」と必死に叫んだ。


ジョスとインは少女が指差す方へ走った。半壊した二つの壁の間に、小さな少年が梁の下敷きになっていた。

「生きてる!」とインが言う。

「シロ、これを持ち上げるのを手伝え。」とジョスが頼んだ。


シロが力を込め、二人で梁を持ち上げると、インが少年を引き出した。

マリアが駆け寄って少年を確認する。

「大きな怪我はないけど、脱水状態ね。」

「ほら、これを飲め。」とリクが水を渡した。


少女は涙を流しながら弟を抱きしめた。

「ありがとう…もうだめかと思った。」とつぶやいた。

「もう安全だ。でもまだ探さないと。」とジョスが言った。


一行はさらに村の奥へ進んだ。廃墟の中には戦いの痕跡があった。壁には爪跡、乾いた血痕、巨大な足跡。

「これは最近のものだ…」とシロが足跡に触れた。

「魔物ね…」とリクがつぶやく。


その時、倒れた家の中から咆哮が響いた。

「隠れろ!」とジョスが命じた。


現れたのは、傷だらけだがまだ戦える力を持つオーガだった。

「俺がやる。」とインが前へ進んだ。

「待て、一人で行くな。」とジョスが注意するが、インはすでに飛び込んでいた。


オーガの一撃をかわし、顎に拳を叩き込むイン。オーガは後退するが、足払いでインを倒す。

ベルは空中から小さなエネルギー球を放ってオーガの注意を引く。

「こっちだ、岩面野郎!」と挑発した。

「ジョス、今だ!」とリクが叫ぶ。


ジョスは脚にを込めて一気に踏み込み、刀を肩に突き刺した。オーガが苦痛の叫びを上げた瞬間、シロが背後から首筋に掌底を叩き込み、気絶させた。

「ほらな? チームワークだ。」とシロが言った。

「はいはい…でも顔を潰されるとこだったぞ。」とインが笑う。


ジョスは刀を納め、救出した子供たちを見た。

「村まで連れて行け。そこなら安全だ。」と告げた。

マリアとリクはうなずき、子供たちを案内しながら、ベルは上空から見守った。



---


数キロ離れた場所


馬の蹄と人の声が響く。

「数キロ先に小さな村があります。」と謎の人物が言った。

「もっと人手が必要だ。」と別の者が答えた。

「その村を襲ってから、首領のところに戻る。」と最初の者が言った。

「はい、閣下。」と二人目が答えた。



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