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第42話 合同訓練

 ノルデン自由連邦国は急速に発展し、国際舞台での存在感を強めてきた。リュクシス公国との友好関係や、共和政アルテウスという我が国の影響下にある傀儡国家の成立も、ノルデンの成長を象徴する出来事だ。



 だが、真の大国として認められるためには、さらに強固な軍事力と国際的な立場を確立する必要がある。


 そのため、我々は聖国協商共栄圏を設立し、各国と協力し合うことで、さらなる発展を目指している。





 聖国協商共栄圏――これはノルデン自由連邦国、大イギリシア帝国、リュクシス公国、そして共和政アルテウスからなる同盟体だ。



 経済的な協力を軸に、軍事面でも互いを支え合う協力関係を築いている。


 特に、定期的に行われる合同軍事訓練は、各国の軍事力を強化するだけでなく、加盟国間の信頼関係を深める重要なイベントだ。




「エルターナ様、合同軍事訓練の招待が届きました。準備は整っております」


 セレスティアが、報告書を持って俺の執務室に入ってくる。



 彼女の言葉を聞き、俺は書類を手に取り内容を確認する。



 ノルデンが加盟している聖国協商共栄圏の合同軍事訓練は、ただの戦力誇示の場ではない。これは我が国の技術力、戦術、そして兵士たちの実力を他国に示す絶好の機会だ。


 特に、大イギリシア帝国の強大な軍事力に対抗し、我々がどこまで通用するかが試されるだろう。



「よし、俺たちの力を存分に見せつけてやろうか」



 この軍事訓練は単なる国威発揚の場ではなく、ノルデンが大国としての一歩を踏み出す重要な機会だ。


 ノルデン軍は新たな魔法技術と戦術を駆使し、独自の存在感を示してきた。新設された魔法部隊と従来の物理部隊との連携は、他国にはない強力な武器だ。









 合同軍事訓練の日、俺たちノルデン軍の精鋭部隊は、リュクシス公国の首都ヴェルマーレンに到着した。


 荘厳な街並みと巨大な訓練場が広がるこの都市は、我々を圧倒するほどの壮観さを誇っている。



 他の加盟国――大イギリシア帝国、リュクシス公国、そして共和政アルテウスからも数千の兵士が集結していた。



「これが各国の力か」



 俺は周囲を見渡しながら自然と呟く。



 特に大イギリシア帝国の軍勢は圧倒的だった。彼らは重装備の歩兵や強力な騎馬隊を展開し、その規模と訓練の整然さに感心せずにはいられない。


 一方で、ノルデン軍は精鋭部隊こそ少数だが、機動力と魔法戦術に優れた特殊な集団だ。俺たちはその強みを最大限に活かし、他国と同等、いやそれ以上の存在感を発揮しなければならない。



「おい、気を抜くな!数ではなく、頭を使って戦え」



 レオの声が兵士たちに響く。



 彼の指示で、兵士たちは緊張を解き、再び任務に集中し始めた。



 レオの言う通り、我々は数に頼らない。小さな力でも、大きな力に打ち勝つ方法を知っている。


 それがこれまでノルデンを支えてきた強さだ。





 今回の訓練のテーマは「防衛戦」だ。



 我々ノルデン軍は、リュクシス公国の防衛ラインに配置され、他国の攻撃部隊を迎え撃つ役割を担った。


 魔法部隊は、迅速に魔法の障壁を展開し、遠距離攻撃を防ぎつつ、レオの指示で兵士たちが巧妙に敵を引き込んでいく。


 ノルデンの機動力と防御力を組み合わせた戦術は、他国の将軍たちにも強い印象を与えた。



「これがノルデンの戦い方か……。少数精鋭でここまでやるとは驚きだな」



 大イギリシアの将軍が感心した様子でそう呟いているのが聞こえる。



 俺は心の中で微笑んだ。


 ノルデンは数の力ではなく、質の高さで戦う国だ。そしてその成果が、今ここで明らかになったのだ。




 訓練が進む中、我々は他国との連携を深め、戦術の相互理解を進めていった。


 リュクシス公国とは、今後さらに密接な軍事協力を進める計画だ。彼らの防衛技術を学びつつ、我々の魔法技術を共有することで、双方にとって有益な関係を築くことができるだろう。




 訓練終了後、俺は各国の指導者たちと共に会談の場に臨んだ。


 大イギリシア帝国、リュクシス公国、そして共和政アルテウスの代表たちが一堂に会する中で、俺はこれからの協力体制をさらに強化していくための意見交換を行った。



「エルターナ様、今回の訓練でノルデンは確実にその存在感を示しました。今後はさらに大国としての地位を固めていくために、我々の外交力と軍事力を強化する必要があります」


 セレスティアが静かに提言する。



 彼女の言葉に頷き、俺は決意を新たにした。




 ノルデンがこれから進む道は、決して平坦ではない。だが、俺たちには確固たる目的がある。


 この国を、より強く、より豊かに成長させ、周辺諸国に影響力を持つ大国へと押し上げるのだ。そのためには、聖国協商共栄圏との結束をさらに強め、我々の力を他国に示していくことが不可欠だ。



「我々は大国への道を歩んでいる。今こそ、真の力を示すときだ」



 俺は心の中でそう誓い、さらなる発展に向けた一歩を踏み出した。

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