第23話 活発化するノルデン 《三人称視点あり》
コペンホルムの街は、迎賓館での交流イベントが終わった後も賑やかさを保っていた。
市場には多くの商人たちが集まり、様々な品物が売買されている。
ノルデン特産の和菓子や新たに取り入れた異国の品々が並び、街の活気を増している。
「おい、これがノルデンの和菓子とやらか!見た目も美しくて、味も最高だな!」と、ある商人が感嘆の声を上げる。
「本当に。特にこのもち米で作ったものなんて、食べた瞬間に口の中でとろけるようだ」と別の商人が話す。
「うちの店でも扱ってみようかな。これなら、客を呼ぶのに一役買いそうだ」
若い商人が言う。
「それはいい考えだな。ノルデンの特産品が他の店でも取り扱われるといい」
商人の一人が同意する。
商人たちの活発な会話が交わされ、街は笑い声や取引の声で満ちていた。
通りでは、子供たちが楽しそうに走り回り、道端の露店では商人たちが互いに声を掛け合いながら取引を進めている。
その様子は、街の活気を一層引き立てている。
俺はその活気ある様子を見ながら、自分の今後の方針を考えていた。
商人たちが活気づいているのは良いことだが、これからのためにはもっと準備を進めなければならないと感じている。
「エルターナ様、お話があります」
セレスティアが、真剣な表情で報告に来た。
「おーどした??」
「皇治連邦シャドウルアの動きについてですが、我々の領土に対して興味を示しているようです」
「皇治連邦シャドウルア…か。彼らについてはあまり情報がないよな」
「はい、非常に閉鎖的な国家で、情報がほとんど入ってこない状態です。ただ、最近の動きから、我々に対して何らかの行動を起こす可能性が高いと見ています」
「なるほどな。迅速に対応策を考える必要がありそうだな」
俺は急いで幹部会議を招集し、情報を共有するための準備を始めた。
会議が始まり、幹部たちが集まる。
「今回の脅威については、セレスティアから詳細な報告を受けたが、皇治連邦シャドウルアの動きが我々に直接影響を与える可能性がある」と俺は言う。
「シャドウルアについての情報は限られていますが、過去に他国を侵略したり、強圧的な外交を行ったりしてきた歴史があります。」
セレスティアが続けた。
「具体的にどのような対策を取るべきか、皆で考えよう」
俺はそう言い、幹部たちに提案を促す。
「まずは情報収集が急務だな。セレスティア、君には諜報活動を強化してもらいたい」
「承知しました。情報網を広げ、彼らの動きについて詳細を把握するようにします」
セレスティアは即答する。
「グラント、お前はどう思う?」
「現在の防衛体制は強固ですが、新たな拠点の建設と防衛ラインの見直しが必要です。特に周辺の防衛を補強することで、万全を期したいと思います」
とグラントが答える。
「エリザ、防衛の準備と連携を強化するための提案は?」
「はい、防衛拠点の増設に加えて、魔物との協力体制も見直すべきです。魔物たちの力を結集して、強固な防衛体制を整える必要があります」とエリザが言う。
「それは重要な点だな。防衛ラインの強化と魔物たちとの協力は、今後の安全を確保するために欠かせない」
俺はそう賛同する。
「トリスタン、ちなみに技術的なサポートについてはどうだ?」
「防衛のための技術的な対策はすでに進めていますが、さらなる強化が必要です。新たな防衛機器の導入や、既存の機器の改良を行うつもりです」とトリスタンが話す。
「わかった。それでは、早急にこれらの対策を実施し、状況の進展に応じて柔軟に対応していこう」
(みんな頼もしいな…。)
会議が終わった後、俺は再び街の様子を確認しに行った。
市場では引き続き商人たちが活発に取引を行い、周囲には笑顔が広がっている。
商人たちの中には、ノルデンの発展に感謝し、今後のさらなる成功を願っている者も多い。
「こんにちは、エルターナ様!」
声をかけてきたのは、商人のアリスだ。
「うちの店でも、ノルデンの和菓子を取り扱い始めました。おかげさまで、大好評です!」
「それは良かったよ〜。商人たちが協力し合い、ノルデンの魅力を広めることができてうれしいよ」と俺は答える。
「これからも、もっといろんな品々を取り入れていこうと思っています。エルターナ様もぜひ、お立ち寄りください」
アリスは笑顔で言う。
「ありがとう。ぜひ、これからもよろしく頼む」
俺はそう答え、アリスと別れた。
通りでは、子供たちが楽しそうに遊んでおり、街全体が幸せな雰囲気に包まれている。
俺はその様子を見て、街の発展に胸を張りながらも、新たな脅威に対する準備がどれほど重要かを改めて感じていた。
数日後、街はさらなる防衛体制の強化と商人たちの活動によって、一層の活気を見せていた。
商人たちが提案する新たな品々や、街の発展に貢献するためのアイデアが次々と持ち込まれ、コペンホルムはますます繁栄を迎えている。
「エルターナ様、お疲れ様です」
リリアンが声をかけてくる。
「最近、商人たちの活動が活発で、街全体が盛り上がっていますね」
「うん、確かにそうだな。商人たちが協力し合い、ノルデンの魅力を広めてくれるのはありがたい」
「でも、外の脅威もあるから、注意が必要ですね」
リリアンは少し心配そうな顔をする。
「その通りだよ。特にシャドウルアの動きには気を付けなければならない。彼らの動向次第では、さらなる対策が必要になるかもしれないよな」
俺は真剣な表情で言う。
「でも、エルターナ様がいる限り、ノルデンは大丈夫です」
リリアンは自信を持って言う。
「ありがとう、リリアン。その言葉を胸に、これからも頑張っていこう」
俺は彼女に微笑む。
リリアンと別れた後、グランドが報告にやってきた。
「エルターナ様。お疲れ様です」
「お〜、グラント。どうした??」
「最近の防衛ラインの強化についてですが、各拠点の設置状況が順調に進んでいます。新たな防衛拠点の建設も予定通り進行中です」
「それは良い知らせだな。新たな脅威に備えて、しっかりと準備を整えておかなければな」と俺は頷く。
「はい。あと、防衛体制に関してですが、近隣の街との連携を強化する提案もあります。これにより、万が一の事態に備えた連携体制を構築できるかと」
グラントが提案する。
「その通りだな。近隣の街との連携強化は、全体の防衛力を高めるために有効だろう。検討してみよう」
俺は同意する。
その後、街の外れにある新しい防衛拠点を見に行った。
作業が順調に進んでおり、設置された防衛装置や監視塔が次第に形になってきていた。
周囲の環境も整えられ、拠点周辺の防衛ラインも強化されている様子がうかがえた。
「エルターナ様、こちらが新しく設置された防衛拠点です」
グラントが説明する。
「現在、設備の最終調整を行っており、来週には完全に稼働する予定です」
「ありがとう。これで少し安心だな」と俺は答える。
防衛拠点の視察を終えた後、俺は再び街の中心部に戻り、交流を続けた。
商人たちはノルデンの発展を喜び、街の繁栄に貢献するための新しいアイデアを次々と提案してきた。
「エルターナ様、最近の街の発展ぶりを見ていると、私たちももっと新しい品々を取り入れたくなるんですわ」
商人の一人が話す。
「異国の品々をもっと取り入れることで、街の魅力をさらに引き出せると思うのですが」
「それは良い考えだな。より多くの人々を引きつけることができるだろう。新しいアイデアがあれば、どんどん提案してほしい」と俺は答える。
その後、街の広場で行われているイベントにも足を運んだ。
市民たちが楽しそうに交流し、子供たちが笑顔で遊んでいる様子を見ながら、ノルデンの繁栄と発展を感じ取ることができた。
商人たちや市民たちの活動が、街の未来を明るく照らしているのを実感し、これからの挑戦に向けての意欲がさらに高まった。
(いや〜…、俺の国も発展してきたな〜)




