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第15話 エルターナの魔力?

 コペンホルムの朝は、まさに活気に溢れていた。


 街の中心では商業活動が盛んで、市場には新鮮な食材や手工芸品が並び、活発な交流が行われている。


 一方で、ノルデン自由連邦国の発展が進む中、新たな課題にも直面していた。



「エルターナ様、今日は新しい施設の竣工式に参加する予定です」


 リリアンが明るい声で話しかけてきた。


(朝っぱらから元気だな。)



「それは良い知らせだ。新しい施設がどんな役割を果たすのか、楽しみだな」


 俺は答えながら、リリアンと共に出発した。




 今日の目的地は、新たに建設された「ノルデン研究所」である。


 この研究所は、魔法と技術の融合を目指す施設で、ゼドとトリスタンの指導の下、未来のノルデンの発展に寄与することが期待されている。


 視察の後には、施設の開所式が行われる予定だ。




「エルターナ様、お待ちしておりました」


 ゼドとトリスタンが施設の前で出迎えてくれた。


(相変わらずだな…。笑)


 二人の顔には期待と緊張が入り混じった表情が浮かんでいる。



「ゼド、トリスタン、今日はこの素晴らしい施設の完成を祝う日だな」


 俺は二人に向かって微笑む。


 施設内に入ると、広々とした空間にはさまざまな装置や魔法の道具が整然と並んでいる。


 研究室には最先端の設備が整えられ、魔法と技術の融合を目指す研究が進められている様子が伺える。



「こちらが魔法研究室です」


 ゼドが指を指しながら説明する。


「ここでは、魔法の理論と実践を融合させた新しい技術の開発が行われます」




「そしてこちらが技術研究室です」


 トリスタンが次に案内する。


(…出来たばっかなのにグチャグチャじゃねえか。まあ、それがトリスタンらしいか。笑)



「新しい機械や装置の開発が進められ、エネルギー効率の向上などに役立っています」






 見学を終え、施設の中庭にて開所式が行われた。


 街の住民たちや幹部たちが集まり、施設の開設を祝うセレモニーが進行していた。


 式の最中、ゼドとトリスタンは未来のノルデンに対する展望を語り、施設の役割や目標について説明した。



「この研究所がノルデンの発展に寄与し、さらなる技術革新を生むことを願っています」


 ゼドは演説を締めくくり、会場から拍手が沸き起こる。


(うおーっ、アイツってあんなスピーチできるんだ!)





 式が終了した後、俺たちは施設の周辺を散策しながら、これからの展望について話し合った。



 リリアンはその間、施設内の様子を探検して回り、時折笑い声が聞こえてきた。


(…一体何をしてるのやら……笑)





「エルターナ様、どうやら新しい仲間が加わることになったそうです」


 セレスティアが急ぎ足でやって来た。



「新しい仲間?」


 俺は興味津々で尋ねる。



「はい、最近ノルデン近郊に住む魔物たちの間で、いくつかの部族がエルターナ様の国に興味を持ち、協力を申し出てきたそうです」


 セレスティアが説明する。


「その中には、特に有能な戦士たちや賢者たちが含まれており、ノルデンの発展に大いに貢献できる可能性があります」



(魔物?この前まで俺らの街を襲ってきてたのに、急にどうしたんだろうか。)



「それは素晴らしい話だ」



 俺は感心しながら答える。


(まあ仲間が多くて困る話はない。それに、『全ての種族が共存する国』は俺の目標の1つだしな…。)


「ぜひ、彼らを迎え入れる準備を進めてくれ」



(しかし、こんなに簡単に仲間になってくれるとは…、ラッキーだぜ!)



 新しい仲間たちがノルデンに加わることは、国の発展にとって大きな意味を持つと考えている。


 ノルデンの発展とともに、多様な存在が共に成長することで、より豊かな社会が築かれることを願っていた。





 その後、俺たちは新しい仲間たちとの初めてのミーティングを開催するため、特設の会議室に移動した。


 到着すると、魔物たちの代表者たちがすでに待機していた。


 彼らはそれぞれ異なる姿をしており、強さや知恵を持っていることが一目でわかる存在だった。


(案外みんな、the魔物 みたいな見た目してるんだな。)



「皆さん、お越しいただきありがとうございます」


 俺は礼儀正しく挨拶する。


「ノルデン自由連邦国の君主、エルターナです。皆さんをお迎えできることを嬉しく思います」



「こんにちは、エルターナ様」


 代表者たちは一斉に頭を下げる。


「私たちはノルデンの発展に貢献するため、協力を申し出ました。これからの関係が良好なものとなるよう、全力で取り組む所存です」



 会議が始まり、各代表者たちの自己紹介とともに、今後の協力内容について話し合いが行われた。


 魔物たちの中には、戦士や賢者だけでなく、商人や医者など、さまざまな役割を果たせる者たちがいた。


 彼らとの協力によって、ノルデンの社会が一層多様性を持つことになるだろう。



「これからの協力関係に関して、具体的な計画を立てるためには、さらに詳細な打ち合わせが必要です」


 俺は話を締めくくりながら言う。


「また、次回の会議で具体的な提案を持ち寄っていただければと思います」





 会議が終了した後、代表者たちはノルデンの施設を見学し、街の様子を知る機会を持った。


 リリアンは代表者たちに街の案内をしながら、時折彼らに親しみやすく接していた。





 日が暮れるころ、俺たちは夜の広場に集まり、街の発展を祝うための小さな宴が開かれた。


 市民たちと新しい仲間たちが交流を深め、共に楽しいひとときを過ごしていた。


 祭りの雰囲気の中で、ノルデンの未来に向けて希望と期待が膨らんでいくの俺は感じた。



「今日の視察と会議を通じて、ノルデンの未来がさらに明るいものになると確信している」


 俺は参加者たちに向かって語りかける。


「これからも共に歩んでいこう。みんなの力があれば、どんな困難も乗り越えられると信じている!」



 その言葉に、参加者たちは一致団結して応える。ノルデン自由連邦国の発展には、全ての人々と新しい仲間たちの協力が不可欠であると改めて実感した。






 夜遅く、ゼドが俺を研究所に呼んだ。



 彼は早速話を切り出す。


「エルターナ様、あなたと初めて出会ったときから思っていたことなのですが…」



「なんだ?」

 俺はサッパリなんのことか分からなかった。




「いや…、その、エルターナ様の体から、凄まじい魔力が感じられるのですが……」


 ゼドは答える。




(ん?俺って人間じゃなかったっけ?)


「え?そんなことがあり得るのか?」




 ゼドはためらいながらも言葉を返す。


「えーっと、もし仮にエルターナ様が聖騎士という人間の中の種族なのでしたら、光の魔力は感じられるのですが…」




「で す が…?」




 ゼドは続ける。


「エルターナ様からは、炎の魔力や闇の魔力、光の魔力と、全ての魔力が感じられるのです…。しかも、魔王クラス以上のものが」


「今日、魔物たちが私達に協力したいと申し出てきたのは…、エルターナ様の膨大な魔力に気付いたからかと……」






「…………え?」

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