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ここに俺がいても良いんですか?  作者: ぱぱのです
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魔王に繋がっていく

エトナ火山の麓、精霊が宿る森もでは魔族ファイティオとの交戦を終えたエルフと救援に来たオエドのギルドマスターのソウジロウ達が共に身体を休めていた。


「ソウジロウさん、ありがとう。」

「間に合って良かった。」

「オエドの惨状は聞きました。本当にご無事で何よりです。」

「ええ、本当に奇跡かも知れません。」


ソウジロウ達はオエドが陥落した事で、同盟するエルフ族が狙われるのではと急ぎ駆けつけたという。彼等が間に合っていなければ、今頃森は焼かれていただろう。


「ギルドの方達は、これで全員なのですか?」

「はい。他にはもう、、、。」

「、、、」

「しかし、ギルドでも精鋭の冒険者達が生き残ったのは不幸中の幸いかも知れません。まずはこのエルフ族の地を盤石にし、魔族が攻勢を強める地域を転々とするつもりです。」

「それは頼もしい限りです。先日魔王のニュースが流れてからエトナ火山の奴らが活気付いてしまって。」

「そうでしょうね。奴らは冒険者も全て殺されたと思ったでしょうから。まずはファイティオの魔族長ペラードを何とかしましょう。」

「ええ、エトナ火山を抑えれば我々もより強固に森を守れます。」


エルフ達は、射撃だけではなく大自然のエネルギーを身に宿す特殊な能力が備わっていた。

精霊の森に加えてエトナ火山のエネルギーを宿すことが出来たならば、森から得ていた防御力だけではなく、高い攻撃力を得る事が出来る。


アフテアとソウジロウ達が話していると、エルフの族長であるレイシアが訪れた。

レイシアはエルフ族の長老であるが好奇心旺盛な性格な故、様々な場所に出掛けては見聞を広めていた。

その知識や経験はエルフの里を守る事に繋がっていたものの単身でふらっと出掛けてしまう為、エルフ達の心労は絶えなかった。


「レイシア様。お元気そうで何よりです。」

「ええ、何とか生きております。」


「族長、いまソウジロウさん達とエトナ火山を攻め入る話しをしていたんです。」

「そうでしたか。そうなれば、私達も魔族に対抗できる力を得るでしょうね。」

「はい。そうすれば魔族達と渡り合えます!」


「しかし、それだけの力を得ればまた奪いにくるでしょう。」

「し、しかしこのような状況になった今、力は必要じゃないですか!?」


「アフテア、落ち着きなさい。不要とは言っていませんよ。それだけの覚悟が里の者全員が持たなければならないと言っているんです。そうでなければ、力に溺れる者も出るでしょうし、慢心する者も出るでしょう。力を得る事だけではなく、得た後の事も考えなければなりません。」

「そ、それは、、、」


「アフテア、私も力が必要だと思っていますから安心なさい。里の者には私が話しておきますから。」

「は、はい。よろしくお願いします。」


「ソウジロウさん、暫く滞在されるのですよね?」

「ええ、レイシア様達エルフの方々がお許しくださるなら。」

「では、しっかりとお休み下さい。辛い出来事は簡単に忘れる事は出来ないでしょうが、せめてここエルフの里では心安らかに。」

「ありがとうございます。」


レイシアは里の者達にエトナ火山に対して侵攻する話しを慎重に重ねていく。レイシアは自らの足で世界を周り見聞を広めたからこそ、力の怖さも知っているのだろう。里の者達に相応の覚悟を求めていった。



ヨウヘイが目を覚ましてから数日した頃、ドワーフの里を訪れた者達がいた。

その姿にドワーフ達は怯えていた。


「ここに魔王がいると噂を聞きましてね。一度お会いしたいと。」


鬼神族のギヴンが部下を連れて訪ねたのだ。偵察というには大胆な行動に出ていた。


「ギヴン様、、、このような所まで来られるとは。」

ドベルクは、まさか鬼神族三傑であるギヴンが訪れるなんて想像していなかった。


「なに我々と共に生きるドワーフ達に会いに来ただけの事。それに魔王がいると聞けば挨拶に来るのは我々魔族にとっては自然な事でしょう。」


「は、はい。そうでございますね。」


「それで件の魔王様は?」


「は、はい、、今は家の中におります。」


「では、ドベルク村長失礼するよ。」


ギヴンが中に入ると背中に青龍を纏い腰巻き姿のヨウヘイがいた。


「ほう、これはこれは素晴らしい龍ですね。」

「ん?何や?お前鬼神族か?」

ヨウヘイは頭に生える立派な角を見て尋ねた。


「ええ。私はギヴンと申します。族長から魔王様によろしくお伝えをと。」

「魔王様と言うてくれるか。何やお前ら殺さんでも簡単に仲良くなれるんちゃうか?」


二人の間に少しの沈黙が流れた。


「我々を殺す?はっはっはっ御冗談を。我々は貴方と共に生きる魔族なのにそのような物騒な事を。」

「そうかそうか。まあ、俺に従うんなら別に構わへんけどな。ほんで、族長は来んのか?」


「申し訳ございません魔王様。族長はお転婆な小娘に手が取られてしまって。」

「何やよう分からんけど、味方やと言うなら族長連れて来いや」


「そうですか、、、」

「何や無理なんか?」


ギヴンはドベルクの家を見回して苦笑いを浮かべる。


「いやぁ無理という訳ではありませんが、折角の会談ですので、、、」

「ここじゃ気に入らへんのか?」

「滅相もない。もし宜しければ我々の城へご招待させて頂かこうかと。」


少しピリ付いた空気が流れる。

ヨウヘイも家を見回しながら腕組みをした。


「、、、ほな、そうしよか。」

「ありがとうございます魔王様。我が主も喜ぶ事でしょう。では、我々はお暇致します。」


「おう。豪勢に頼むで。」


出ていこうとしたギヴンは満面の笑みを浮かべて振り返りヨウヘイを見る。


「はい。それは勿論ですよ。類を見ない豪華な宴をご用意致しましょう。それではまた使いの者を寄越しますので。」


ギヴンは笑顔のまま家を出るが、その目は獲物を狩るか如く鋭いままであった。


「なあドベルク。あいつらエエ奴やん。宴かぁ〜楽しみやなぁ〜。」


ヨウヘイは鬼神族を殺そうとしていた事など忘れてギヴンが言う豪華な宴を楽しみにし、鼻歌を歌っていた。

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