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ここに俺がいても良いんですか?  作者: ぱぱのです
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ドラクルで起きている事

玉座には、戦績を誇るように武器を持つドラクル王の彫像が何体も立っていた。


奥に座るドラクル王は、圧倒的な力を内に秘めながら3人を見ていた。


「よう王様、どえらい殺気だな。」

「、、、貴様こそ、その姿で隠しているつもりか?」

「ガハハハ。流石フィリドラコンだな。」


「ドラクル王、私達はラフテリアからそちらからの討伐依頼を受けに来たんですが、、、」


リンデコールは討伐依頼書を出して近くの竜騎兵へと渡す。竜騎兵はドラクル王へと渡した。


「、、、確かなようだな。ソウジロウも面白い奴らを寄越したもんだ。」

ドラクル王から殺気が消えた。


「なんだ?やらねえのか?」

「ふんっ貴様のような熊公など相手にしても暇つぶしにもならんわ。」

「ガハハハ。言ってくれるなぁ。」

「もうっ!メベド!やめてって!」


アオイが不穏な空気を出すメベドを止めた。


「坊や名をなんという?」

「アオイです。はじめまして、ドラクル王。」

「そうか西の方に感じていた不思議な力は坊やだったのか。なるほど、申し分ない人選だな。」


ドラクル王は、東の領土で起きている事を話した。


今から3ヶ月前の事である。


ドラクル王には一人娘のオモルフィアがいる。

心優しく民を想う彼女は、東の領土に住む者達にとって光のような存在であった。フィア姫、フィア姫と皆に慕われていた。フィア姫が火村を視察に訪れた日に事件が起きた。何者かに攫われたのだ。その者は警護にあたっていた選りすぐりの竜騎兵を簡単に葬り去ったという。


ドラクル王はそれを聞きつけ怒り狂いながら火村へと飛んで来たがそこには一通の手紙だけが置かれていた。


『フィア姫は、我が妻として迎えた。貴様らを下僕として受け入れてやろう。』と書かれていたのだ。

ドラクル王は破り捨てて、周囲を飛び回りフィア姫を探した。しかし何処にもフィア姫の気配を感じられずにいた。

そして7日後、再び手紙が届く。憔悴していたドラクル王は中身を見て愕然とする。


『やはり、フィア姫は殺そうと思うのだ。殺されたく無ければドラクル王自らの手で民を皆殺しにしてくれないか?』


そのような要求をドラクル王が受けるワケもなく、しかし姫の命も危ない状況で動きようがなかった。そこから毎日のように『いつにする?』『フィアは要らぬ子か?』『我が手を貸そうか?』などと書かれた手紙が届き、遂にテクトナスの若者が採掘の最中に虐殺された。

ドラクル王は魔族除けの結界を火村にかけて、周囲をフィリドラコンの隠密部隊に警護をまかせた。

彼等がいれば、その怪しげな妖気にテクトナス達も村を出ることはないだろうと考えたからだ。

そしてラフテリアへ依頼を出した。


「あの気配は、お前達の味方だったのか。」

「ああ、奴らは我の影。表には出ない暗殺部隊だ。」

「なるほど、そりゃ村人は怖くて出れねぇな。」

「あぁ、出られると守れぬからな。」


「それでその敵は魔族なんですか?」

「分からぬ。しかし、警護の者達を殺し、気付かぬ内に手紙をよこすなど魔族の仕業であろう。」

「でも、3ヶ月も経ってしまって、、、その、フィア姫は無事なんですか?」

「恐らく大丈夫だ。あれも結界を張れる。魔族であればどのような者であれ手出しは出来んだろう。」

「そうですか。それは良かった。」


「魔族ならね。」

「獣人の者、何か分かるのか?」

「申し訳ございません。勝手な事を。」

「構わぬ。考えを教えてくれ。」

「いや、ここにも魔族の結界張ってるんですよね?」

「そうだ。火村と同じく魔族であればどのような小さき者であれ通す事はない。」

「それでは、やはり手紙が気になります。」

「何が言いたい、、、」

「ドラクル王と同じ考えかと。」




「、、、身内か。」


玉座は静寂に包まれる。


「先輩、そんな身内に敵だなんて、フィア姫はみんなに慕われていたって、、、」

「フィア姫はな、、、」


「、、、その通りかも知れん。我は弱き者達を虐げてここに座っている。恨みを持つ者など星の数程いるだろう、、、」

「ドラクル王、そんな、、、我々の仲間がやったと?」

「、、、」


「兵隊さんよ、これは可能性の話しだろうが。疑って当然じゃねえか。」

「部外者は黙っておれ!」

「何だとこの野郎!」

「メベド、やめよ。それに僕達は部外者じゃないですよ。依頼を受けてここにいるんだから貴方も失礼だと思いますよ。」


「坊やの言う通りだ。貴様も態度を改めろ。」

「はっ。も、申し訳ありません。」


「獣人の者、名は?」

「リンデコールです。」

「ダイアウルフのリンデコールか、、、」

「はい。」

「リンデコール、お主の考えを話してくれないか。」

「選りすぐりの竜騎兵を殺し、ドラクル王ですら気配を感じられず、いとも簡単に手紙を置き、躊躇なくテクトナスを殺せる者、、、多くいますか?」


「、、、、隠密の者達。」

「王、それはいくら何でも。彼等は我らフィリドラコンと表裏一体の種族です。そんな彼等が裏切るなど信じられません。」


バタンっ!

玉座の扉が勢いよく開いた。

そこには、怪しげな妖気を隠しもせずに8人の竜族が立っていた。


「ドール、ここはお主に命じた場所では無いぞ。」

「ほほほほ。ドラクル王、殺気立っていますねぇ。」


フィリドラコンと表裏一体の種族マヴロスドラコン。彼等は厳しい戒律と破る事は許されぬ掟を自らに課し幼い頃より「殺し」を生業としていた。

成人になるには、互いに殺し合い常に8人しか大人になれないという。それは兄弟であれ関係なく殺し合うのだ。そのような異様で残忍な戒律を守ってきた。


「フィアは、、、オモルフィアは何処にいる!」

ドラクルは覇気を強めていく。


「ほほほほ。余り無理をすると身体に障りますよ。」

「茶化すなドール、、、フィアを返せ。」



「フィア姫が嫌々我々についてきたと?」

「なっ!何を言うか!!当たり前であろう!!」

「ほほほほほ。親バカとはよく言ったものですねぇ。何も見えていない。今回の計画は、フィア姫から直々にご依頼頂いたのですよ。でなければ、3ヶ月も殺されずに済む筈もない。」

「ふざけるなぁ!!フィアがそのような事を言うものか!!」


「あのードールさん?」

「ん?おやおや、この竜族の覇気の中で平気とは、不思議な坊やだねぇ。その強き心に免じて邪魔を認めてあげようか。なんだい?」

「フィア姫は、テクトナスの人を殺せって言ったの?」

「ほほほほほ。」


「テクトナスの人が殺されたんだよね。それもフィア姫の指示?」

「ほほほほほ。」

「、、、、」


笑うだけのドールにアオイは苛立っていた。

「ちゃんと答えなよ、、、ドール。」


「おや?僅かでも殺気を感じるね。坊や、我々に立てつくのかい?」

「ドール、キミはバカなのか?僕はフィア姫が殺すよう指示したか聞いてるだけだろ。」


ドラクル王は、アオイとドールの間に割って入る。


「アオイ、やめておけ。此奴は我々フィリドラコンと同等の力を秘めておる。いくら不思議な力があろうと、適う相手ではないぞ。」


それでもアオイは止まらない。


「ドラクル王は、フィア姫がそんな事をするって思ってるんだね。」

「そんなワケあるか!!あの子は、あの子は我が妃の忘れ形見。花を愛で戦を嫌う者が何故そのような事を指示しようか!」

「じゃあ、聞けば良いじゃん。そこ大事だよ。」


「そもそもあの子がこのような企てを考える筈は無いと申しておるではないか!」

「だから、企てなんてどうでも良いよ。子供でしょ?家出とかしたいじゃん。そんな事より、人を殺すよう指示したのかじゃん。もしそうなら、僕はフィア姫も許せない。」


「ほほほほほ。坊やに言い負かされるとは、ドラクル王も地に落ちたんですねぇ。」

「ドール、そんな事を言うだけの口なら黙っててよ。」

「いい加減、生意気過ぎるね。キミは。」


ドールは手のひらに炎を纏わせるとマヴロスドラコンの必殺魔法フローガをアオイ目掛けて放った。

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