あおむけの空
やっぱり、空はいいな。
痛くもない腹をかばおうとすれば
さぐってくる輩が わんさか
高くもない枕 さらに低くして
うつ伏せて眠れるか おやすみ
あおむけの空は あんなに青くて
幾つも雲 浮かべるのに ぼくはこんなざまだよ
嘘でも羽が欲しいと せめてねだるふりだけでも
してみせりゃよかったか 教えて
背中の狭さを隠す ためだけにあおむけになる
ねがえりなんか うたないで
甘くもない罠に嵌まるのは間抜けだ
疵がならぶ足して 彷徨う
あこがれはときに つきはなす腕
くびれた腰にまわしたら 引き寄せることもある
ほんとはつのが欲しいな 見上げることもない空を
刺しつらぬけるほど長さを
吐かない唾を飲みこみゃ 潤う渇きはあるかと
愚問に愚問 重ねてた
飛べないから、余計に?