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もう元の世界には戻れないのよ…

 10月、勝子と沼子とは別の時間帯にずらされ、めっきり顔を合わせる事が無くなった。まあ、お互いその方がいい。とわ子としてはありがたいのだが、めちゃくちゃ沢山仕事を入れてこられ、これは信用されてるってコト…?!と思いつつ、黙々と仕事をしていた。普通の人の倍くらい仕事をしている。おかげで買いたい物が買える。新しい鞄、靴、服、下着、靴下。メモ帳、附箋。食べたいと思ったお菓子、おかず。実家住みでニートだったので、それらの全ては実際買わなくても良い物だけど、やっぱり新しい自分の好みの服や靴は買えると嬉しい。お金って大事だ。とわ子はそう実感する。


 しかし、仕事を入れてもらえるのはありがたいが、忙しすぎて、大分疲れてしまって、とうとう風邪を引いた。何事もやりすぎは良くない。まあでも、あの二人と違う時間帯に入れて貰ってるので、わがままを許してもらっていると思うと、働きすぎくらいいいのではないか?とも思わなくもない。周囲の人にはそういう軋轢の話はしたくないので、そんなに働きすぎだから減らして貰ったら?なんてとわ子はよく言われる。そのたびにへへへ~と笑ってごまかす。


 するととうとう11月。とわ子は風邪をひいてしまった。


 ゴロナ以来、2年ぶりの風邪だ。


 嫌だ~~~ただの風邪であってくれ…、頼む、普通の風邪で頼む。


 必死に祈りつつ、近所の医者にゴロナの判定をしてもらいに行くと、カッパで全身防御した近所のお医者さんが、庭でゴロナかインフルか普通の風邪か判定できる簡易検査をしてくれた。鼻の奥に綿棒をぶっ刺され、ぐりぐりされたが、鼻水が溜まっていたので、言うほど痛くは無かった。結果は白。普通の風邪。しかし、万が一があるのでPCR検査をしてもらう。唾液を筒にだら~っと垂らす。こんなもんで良いだろと医者がそれを手早く鑑定する…。



 結果は………………ただの~~普通の~~風邪!!


 よかったあぁ~~~どこで拾ったんだよと思いつつ、とわ子は安堵した。

 しかし、それは新たなる序章の幕開けであった…。

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