陰華国第三王子月影新
「はぁ、はぁっ、、ここまで来たら、もう大丈夫だよね?」
「…?あんた、大丈夫か?」
「え?あ、」
そこには白髪の青年が立っていた。
すごく綺麗、、、、目の前の青年から目が離せない。
「…ほんとに大丈夫か?」
「あ、っ大丈夫、で、、…つ、き?…」
気が付くと“月”と言っていた。なぜ、私はこの人を見て月といったのだろう。
「!!……とりあえず、水、飲むか?」
「あ、はい、、ありがとうございます、、」
青年は私に水を渡し心配そうな顔で私を見つめてきた。
本当に綺麗な人、、人ではないみたい。
彼からは、人間ではない神々しさがみられた。
「あ、の、、ここはどこですか?」
「?…それはどういう問いだ?」
だよね、、おかしいよね、、どうしよう、
「ここは、公園だ、見ればわかるだろ、それより俺はもう行く。」
「行くって、どこに、、ですかって…あなた、、もしかして、」
私は、彼がつけている耳飾りに見覚えがあった。
金色の月が描かれた耳飾りそれは陽麗国の反対側、
月を司る国、陰華国の文様だ。
しかも、絵柄からしてかなり位の高い人。
この人についていけば、何とかこの地の国で生きていけるかもしれない。
ダメもとで、頼んでみよう、、
「あ、の…あなたは、月の国、、陰華国の人ですよね、、?もしよろしければ、、その私も連れて行ってくれませんかね、、?」
「…バレたか、、」
「…」
「俺は、陰華国の第三王子、名は月影新、あんたは?陰華国を知ってるってことは陰華国の者か?それとも陽麗国の者か?」
「あ、わたしは、陽麗国からきた朝日輝姫です、」
「そうか、では俺はこれで。」
「えっ、ちょっと待って!!」
わたしは思わず彼の裾をつかんでいた。
「えっここ、、神道?!」
神道。ここは私たち陽麗国、陰華国の人々が移動手段として用いる道。
最近ではワープといわれるもだ。
「おいっ!!なんでついてきてるんだ!!」
「ご、ごめんなさい!!つ、つい、、!!」
「…たくっ、、ちゃんとつかまっとけ。ほら、」
と、彼は手を差し伸べた。
文句を言いながらも、わたしを振り払わないあたり優しいのだろう。
「あの、!!」
「…ん?」
「どこに向かってるのっ?!」
神道は霊力が強く気が強いため必然的に声が大きくなってしまう。
「、、陰華国だ!」
「…陰華国…」
「そろそろ抜けるぞ!!」
「あ、うんっ」