プロローグ ~新たなる命 ~
人生はいつ何が起きるかは、わからない。突然、車に引かれて死ぬかもしれない。後ろからいきなり刺されるかもしれない。
現に今高校二年の淳は、学校でテロに巻き込まれていた。突然、学校の中の全ての場所に爆弾を体に巻き付けた野郎共が現れたのだ。逃げ場所なんてないに等しい。もし逃げれば野郎共が自爆するかもしれない。だから淳逹生徒は、逃げずにずっと教室の隅っこで静かにしていた。
何で野郎共が、ここにいるんだ。何で自爆テロ!?ふざけんな!!早く逃げ出したい!クソ------!!
こんな思いが生徒逹にはあったが口には出さない。その瞬間怒って自爆させないように。ただ静かにしていた。
そんな事をしても死ぬ時間は、だんだんと近くなっていく。やがて野郎共は、自爆した。淳や他の生徒と共に。断末魔の悲鳴もあげられなかった。そして淳は、消える前の意識の中で思った。
(人は、簡単に死ぬんだ........)
その時、淳は肉体だけではなく魂でさえもいなくなるはずだった。しかしその瞬間彼の魂だけは、違う世界に迷い込んだ。そしてその世界の若き子の中に入り込むのだった。
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子の産声
「ウギャ-、ウギャ-」
何かが外から聞こえてくる。淳は閉じていた目を開け、上に2人の男女を見た。2人は、共に見たこともないぐらい美しい容姿をしていた。しかし驚いたのは、その2人の顔がとても高い位置にあることだ。なぜだろうか?その答えは、女の人が教えてくれた。
「あなた見て!私逹の子がっ!バドルが!」
「ああ。私逹の子だ」
男の人がそれに答える。その時淳は理解してしまいました。自分がこの2人の子供だということが。自分の名がバドルということが。そして前世の記憶があることを!
テロにあったはずなのに、別の子供として生まれて来てしまったバドル(淳)は、とりあえず
(なんじゃこりゃーー!)
と心の中で発狂しました。
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五年後
バドルは、5歳になっていた。
何とバドルは別世界に転生したらしい。自分でも馬鹿げてると思うが、本当の事なのだから仕方がない。
別世界は、兎に角大変だ。日本とは、全く違う環境で過ごすのにはとても大変だった。何もかも根本的に違うのだ。言語もその内の一つだったがこれにはあまり困らなかった。ステータスプレートのおかげだ。
ステータスプレートとは、自分の事を文字や数字などで表した者だ。これを教えてくれたのは、両親だ。ありがたや、ありがたや。兎に角ステータスプレートはこれだ。
名:バドル・ヨルドン
年齢:6
天職:銃騎士
称号:海兵の息子、銃の騎士、知識を貪る者
加護:命中の加護、知識の加護
レベル:45 レベル最大値:??
能力地
筋力:600
体力:700
防御力:600
速力:650
知力:1745
魔力:300
スキル: 自然回復(小)、知識吸収(大)、言語理解
この中で言語に困らなかった理由は、『言語理解』というスキルだ。これは、どこの言葉でも理解する事が出来るという。超レアスキルである。そしてこの『言語理解』と『知識吸収(大)』を一緒に使うと大抵の知識を一気に吸収する事が出来る。まさに超便利なスキルだ。このスキルのおかげでバドルは、この6歳という若い年齢で大の大人よりはるかに膨大な知識を持つことが出来る。この事を両親に言ったらとても驚いていた。
バドルが勉強して手に入れた知識は、この世界のこともあるので、これから説明したいと思う。
バドルの母は、ソフィアという名前だ。彼女はとても美しく、エメラルドグリーンの髪で、優しそうな目付きをしていて、おしとやかな雰囲気だ。しかも、子供思いであり、自分を愛してくれているとわかる。この母の息子で良かったと思う。彼女は、とても頭がよくいつも勉強を教えてくれる。つまりバドルの膨大な知識は、母に譲り受けたものだということだ。
バドルの父は、カズ・ヨルドンという名で、ソフィアと違いとてもクソな男だった。すぐに怒鳴る、わめく、人を痛めつける。まさにクソ。親としてクズだ。それなのに海軍の大佐なのだから驚きだ。海軍の中でもかなり上の地位についている。父は、レベル10の海域の守護を任されている。
この世界は、広大な海と地のうちの三割しか安全な場所がない。強力なモンスターや生きる環境が厳しかったりするせいで安全な場所が三割らしかないのだ。そしてその三割の部分に全人類は、集まってお互いを助け合いながら過ごしている。そして海域には、その環境やモンスターのせいで住みにくいとされる場所のレベルがある。
レベル0~レベル5
モンスターはダンジョンなどに少し出るが、人里に現れたりする事はない。現れたとしても二等兵や上級二等兵が3人いれば倒せるつよさだ。ここは、一等兵が仕切り、二等兵が戦う体制をとっている。ここは、世界の三割の内の二割の海域を占めている。
レベル6~レベル10
ダンジョンには、多少強いモンスターが出るが。人里に来る可能性もある。ここには、大佐までの海兵がいる。大佐クラスならひとりで、それ以下のクラスだったら数十人がかりで倒さないといけない。ここでは、大佐が仕切り、それ以下の大尉や上級上等兵に戦わせる。いざというときは、大佐も戦う。もっともそういう事は極端に少ない。ここは海域の三割の内一割を占めている。
レベル11~レベル??
ダンジョンでなくとも、強いモンスターがたくさんでる。人里なんてないから護衛は必要ない。海軍はここで世界の調査などをしている。ここは、元帥などでも世界の五割程度までしか行けた事がないぐらいだ。四割までのほとんどのモンスターは、少将が数十人いれば倒せるつよさだ。そしてまれに見る最強モンスターは、大将が、3人掛かりで倒さないと倒せない。上級大将や元帥だとひとりで倒すことができる。ただしこれが通じるのは、世界の四割までだ。五割になると上級大将が数百人いて勝てるか勝てないかだ。もちろんそんなに上級大将はいない。この世界にいる上級大将は、5人だけだ。元帥はもちろん一人だけだ。
海軍の他にレベル11以上行ったのは海賊しかいない。彼らは、ダンジョン内にある宝を取りに行ったり、街を襲ったりして生活している。ほとんどの海賊はレベル10から先にはいかない。レベル11以上に行く海賊は、四天王か海賊王の海賊団ぐらいだ。彼らは、とても強く、海賊王に至っては、海軍の元帥より強いと噂されている。海賊王の海賊団は、六割まで行った事があるらしい。まさにこの世界で最強の海賊団だ。この世界では、海軍が正義、海賊が悪だ。
これが今バドルにわかるこの世界のことだ。ステータスプレートの事も教えておこう。
ステータスプレートの天職は、その人の一番得意な分野の仕事の事だ。この天職は、海軍の正義と海賊の悪で全く同じ系統の物でも名前が違う物もあるらしい。例えばバドルの銃騎士は海軍の名前だが海賊だと銃技王になる。そしてこの世界で最強といわれる天職が5つある。それは、海賊王、騎士、大剣豪、銃騎士、銃技王、医者、治癒師だ。そして航海するのに必ず必要な天職が航海士だ。天職は、変わる事がある。称号は、自分の事を表している。これも変わる事をある。加護は、自分に与えられた加護だ。これは、人による。レベルは、その名の通りだ。レベル上限は、自分が強くなれる最大値だ。普通は、レベル:100ぐらいが最大値らしい。自分のは??とついているので、自分は100までいけるのか?と内心冷や汗が出てくる。能力地は、自分の能力の数値だ。レベルが上がるに連れて変わる。スキルはその人の得意な事だ。人や天職によってかわる。
これが今バドルがわかっていること全部だ。まだまだ勉強しないといけないな!とバドルは思った。