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現代へ

適度に編集しながら投稿していきます

初投稿ですので暖かい目でお願いしますほんと

俺達は引き裂かれた黒い翼、傷つき紫の血を流す悪魔

体長は5mはあるだろうか、黒く大きな巨体が膝を付き、今にもその大きな体を地にひれ伏す事を切望していた。


「まだ・・・やるのか魔王・・・」


俺は聖剣を構え、傷つき、今にも倒せ伏しそうな悪魔に問いかけた



「何を言うか、我らのどちらかが倒れるまで戦いが終わる事はない、人類か魔族か、そのどちらかが滅びるまでこの戦いは終わる事はない」


分かっている事だろうと、そう言い再び立ち上がる魔王

そうだ、分かっている。

その為に俺達はここへ来た。

人類の為、そのたった一つの重荷を背負い俺達はこの長い期間を戦い抜いてきたんだ。


数々のピンチを救い、俺達の傷を治してくれた聖女エミリア


俺に戦い方の基礎を教え、共に肩を並べ戦ってくれる戦士ガルド


4元素全てを操り、圧倒的火力で魔族を葬ってきた魔術師ロア


数々の苦難を乗り越えた仲間を見渡すと皆が頷き、臨戦態勢を整えなおす。


「別れは済んだか勇者よ」


ならば、と魔王は息を大きく吸い込み邪悪な黒い炎を吐き出す

これが再度行われる死闘の合図だった。







「はぁ...はぁ...今度こそ終わりだ魔王」


上半身と下半身を断たれた魔王が横たわる

辛うじて息はある様だが足掻く力も無く、こちらを見たまま動こうとはしなかった

皆は無事かと見渡すとそれぞれ怪我はしているが、慢心相違で座り込み、あるいは杖を支えに辛うじて立っている、そんな状況だった。


「勇者よ、我を倒した勇者の名を聞かせてはくれないか...」


唐突に魔王が声を発し、正面に目線を戻す


「そうだな・・・俺の名はアレックス、ダイノス王国より選ばれた勇者アレックスだ」


そうか、といい目を閉じ最後の瞬間を間近に迎えた魔王は言葉を続ける


「アレックス・・貴様さえ居なければ、我ら魔族の悲願を達成出来た物を・・・口惜しい・・」


「そうだな、貴様等魔族が居なければ俺達人間もここまで犠牲になる事は無かった。お互い様だったな」


そう言いつつ聖剣を片手に魔王に近づく、最後の時だ



「胸のコアを壊せ、それで我は死ぬ」


横たわる魔王は目を閉じたままそう言葉を発し、足掻こうとはしなかった


そうか、と一言発し聖剣を振り上げコア目掛けて思いっきり突き刺した

散っていった人類の思い、苦労、復讐心が重なり、地面に罅が入るほど、全力で。


瞬間魔王の体から目に見える程の魔力が噴出した。


「ぐっ!魔王貴様!何をした!」


紫の血を吐き、崩れ落ちていく魔王は魔王から放たれた魔力を纏う俺を見て答える


「貴様はこの世に居てはならん存在だ...これから先、魔族にとって害悪とある存在...故に消えてもらう..魔王と呼ばれた我の最後の足掻きだ...勇者よ..この世界から消えてくれ...」


そう最後に言い残し魔王は灰へと変わった


「アレックス!!」


エミリアの声が聞こえた

赤い魔力が光を強くし次第に意識が薄れゆく中、懸命に彼女に手を伸ばす


ああ...これが俺の最後に見る景色なんだな、と他人事の様に思っていると視界が暗転し俺は意識を失った



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