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狭間に堕ちた迷い子

今回は無理矢理感が拭えません。ただ細かくするとどうしても話が進まないんですよ(汗)



ではどうぞ!

学校のチャイムが鳴り、一人の学生が頭をさすりながら歩いていた



「ってえ…もう頭の脳細胞一万位潰れたぜきっと…」



ええ、俺、仁道光矢は今マッチョマンの30分の説教の後、鉄拳制裁15発の痛みを噛み締めながら一人嘆いて、掲示板のクラス表を見ている



「えと~俺のクラスはっと……あった!」



まあ過去には捕らわれない主義だ!まずは俺のクラスを確認して、女子をチェックしなければ!



「一年五組か…よし早速行こうか…な?」



しかし光矢はクラス表のある場所に目が止まり、立ち止まる



「有沢…千歳?まさか…」




「こ~うや~」




すると光矢の背後から女の子の声だが、ハスキーな特徴ある声が彼を呼んだ



「チ、チー…何で…」



「何でもクソもあるか。ここの生徒で悪いか」



有沢千歳(ありさわちとせ)』、光矢の腐れ縁にもなる幼なじみで、実は家が近所の女の子である



「それよりも、だ。光矢、お前始業式を遅刻したって?」



「あ、あれは訳があってだな!」



「問答無用!」



すると千歳は荷物を固めていたであろう場所から刀を取り出した



「や、やめろチー!公然の場で真剣出してんじゃねえ!」



「安心しろ、模擬刀だ」



「どっちにしろ凶器じゃど阿呆!」



千歳、チーは俺の幼なじみだ。こいつとの関係は…因縁の相手



チーの家は代々伝わる家系らしく、秘剣とかいう剣術、『炎狐流』を守り続けている武家だという。んで、チーはそれに乗っけられて剣術を幼少期から体得させられて、無茶苦茶強くなってしまったのだ。その辺のヤクザ位なら一人でばらせるとか言ってた気が…



そして何故そんな子と俺が因縁なのかというと、理由は父さんにある。俺は三歳位から父さんに良く可愛がってもらっていた



模擬の短刀持たせられてチャンバラごっこから始まって、真剣でチャンバラして、だ



俺は小学四年まで真剣で遊ぶ事は当然と思ってしまうほど剣を持たされ、遊びと称した死と隣り合わせの修業をやらされていた。だから知らぬ間に俺は名も知らない剣術を幾つも体得させられていたらしく、いつの間にか剣を振る動作の中に、流派の独特な初動を完全に消した、融合型の我流剣術を生み出していた。父親の狂行に気付いた頃には既に遅く、俺は父さんの剣の心得、修業内容、その他諸々を嫌でもやってしまう癖がついてしまった。さっきの不良との出来事もそれの一環だ



まあそのせいで、偶々チーの家の寺に入った時に、修業で苛立っていたチーに遭遇。刀(真剣)で襲われたけど全部避けちゃってさらにヒートアップ、そして今に至る訳だ



「てかチー!いくらお前が規律に厳しいからって俺にも当てはめんな!毎度真剣で追いかけ回されてる俺の身にもなれ!」



「全部避ける上に竹刀があれば反撃する貴様に言われる筋合いはない!」




すると千歳は全く容赦のない構えから刀を縦に一閃した




「のおおお危ねえ!!さっきは脳細胞潰されてんのに今度は脳みそ潰す気か!」



だが光矢はその攻撃を素手で受け止めた。察しの通り、出来たら凄いけど出来なきゃアウトの白刃どりだ



「貴様は頭があっても無くても同じだろう!」



「ふざけんなあああ!」













「はあ…何で俺だけ…」



あれから俺はチーに追っかけ回され、またもマッチョマンに遭遇すると、何故か模擬刀を持ったチーじゃなくて俺が捕まって、ホームルームを出席させてもらえなくなった…おかしいだろ!何で俺が悪いことになってんだよ!あの脳筋野郎目まで筋肉なんじゃねえか!?…何だか帰り道が騒がしいはずなのに気が重い



おかげでクラスの女の子を確認出来ず、友の輪すら作れないなんて…朝からなんでこんな目に…これもあの夢のせい?



「ま、クラスの点数には響いてないからいいとしよう…完全に目つけられたけど」



まあ、とりあえず今は家に帰って明日に控えるか…地面ばっか見てるのも性に合わない



「ま!今日は刹那ちゃんと知り合えた訳だし、良しとするかね!」



そして光矢は地面から顔を上げ、意気揚々と帰路についた


























だが次の瞬間、彼の耳に響く高い音が彼を支配する



「ん?何だこの音…音叉?…って何これ」



光矢は疑問に思っていると、視界に奇怪な光景が飛び込んだ



それは光矢が今朝見た夢の光景と同じ、日の光が紫の膜に覆われ、見慣れたビルから木々が生い茂り、先程までの都会の喧騒が嘘のように静かになった異様な風景だった



「ちょっと待てよ…悪い冗談止せよ、もしこれが夢のままなら次は」



『お~れのえーものみ~つけた~…』




すると光矢が驚いていたその時、エコーがかかりくぐもった男の声、何かが這う音、そして鉄球のような重量があるものが地面に落ちるような音が光矢の耳を震わせた




そしてそれらの音の元凶は間もなく光矢の目の前に姿を見せた



「…嘘~、こんな夢にしか出ないバケモンが何で正夢になって出て来てんだよ!」



それは体長が約3m、上半身は人型だが顔はおぞましく、赤いつり上がった目、蜘蛛のような口が特徴で、後は体が白く裸で、下半身は体長の七割を占める程の巨大な蜘蛛の体をしていた



『ひさびさのにんげんだ~…これあげたらいいかな~?でもたべようかな~?』



「…こいつ、あんまし友好的な会話は望めない野郎だな。てか本人の前で何怖いこと言ってくれてんだこのデカ蜘蛛!」



『まあたべちゃえばいいかな~!キィヤオアアア!』



そして蜘蛛の化け物は光矢を襲う!

光矢が出くわした化け物、あとの話で正体が分かります。



次回は化け物との遭遇!光矢、どうする!?

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