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オタクがおばあさんと女の子を助けたらもれなく美少女と出会って秘密を共有した  作者: 猫の集会


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7/7

進歩

 瑠実那さんは、次の日オレの部屋にやってきた。

 

 そして、普通にコレクションを誉めてくれたんだ。

 

 

 で…

 

 その隙にオレは、ポケットからとあるものをそっと出して瑠実那さんに向けた。

 

「えっ⁉︎な…な…」

 

 瑠実那さんが固まった。

 

 やっぱりだ。

 

 瑠実那さんは、強い。

 

 でも、実際に刃物を目の前に突き出されるとパニックになるんだ。

 

 まぁ、これはもちろん偽物だ。

 

 瑠実那さんは、正義感が強くてかっこいい。

 

 でも、そんな人こそ事件に巻き込まれてしまわなくもない。

 

 だから、オレは…わざと嫌われる覚悟でこんなことをした。

 

 もっと他にやり方があったかもしれないけど、オレにはこの方法しか思いつかなかったんだ。

 

「これは、おもちゃだよ」

「えっ…なんでそんなこと?」

 

 こちらを振り向く瑠実那さんにオレは答えた。

 

「瑠実那さんは、武術習ったことある?」

「ないけど…」

「じゃあ、もし凶器を突きつけられたら相手の表情をじっくりみて、ふと犯人の後ろのほうに視界を向けてみて。犯人も一瞬気を取られる。その隙に手首を捻って凶器を奪うんだ。もしくは、だれもいなければ遠くに投げる」

「なぜ…そんなこと、わたしに?」

「瑠実那さんは、強いけど…でも強いだけじゃ敵わないものもある。だから…だから…さ、わかってほしくて…ね。瑠実那さんには、怪我して欲しくないんだ」

 

 オレは、そっと自分の前髪を上にあげた。

 

「え、その傷は…?」

「昔、スキーに行ってさ…そこでクマに遭遇してね。あの頃のオレは、無敵だと思ってたんだ。でも、違った…クマは、悪くなかった。オレが勝手に森の奥に入って…雪をぶつけて…勝手に不法侵入して暴れたのは、オレの方だ。皆は、オレは悪くないって言ってくれた。でも、そうじゃない。あ…なんか話がめちゃくちゃズレたけど、その…なんていうか…」

「わかった。言いたいこと、伝わったよ。」

「なんか…自分の話ばっかりで、挙句に怖がらせて、オレのこと嫌いになったでしょ?もうオタク友達もやめてくれて構わないから」

「うん。なら、やめる。」

「そっか、なら…家までおくる?それとも、もう一秒でも顔見たくない…か。」

「ううん、友達はやめる。けど、彼氏になってほしいな」

「えっ⁉︎」

「好きだなってずっと前から思ってた」

「いきなり刃物突きつけるやつを?」

「だって、あれはわたしを守るためにしてくれたことでしょ?それに、たぶん…職種は違うけど、方向性が同じな気がする」

「あ、それはオレも思う。オレは保護的なことに全力を注ぎたいんだけど、瑠実那さんも誰かを守るてきな感じかな?部屋にダンベルあったもんね。」

「あー、バレたか。実はわたし警察官になりたいの」

「瑠実那さんって正義感強いもんなぁ。」

「もしかして、色々バレてる?」

「うん。でも、そんな彼女ができたら心強いなって思うよ」

「わたしも、優しい彼がいたら心強いな。保護って大変だと思う。でも、その大変なことに立ち向かおうとする蓮夜くんを、そばで応援したい。」

「瑠実那さん…ありがとう。」

 

 二人で見つめ合って握手を交わした。

 

「これから、よろしく。瑠実那さん」

「うん、よろしくね。蓮夜くん」

 

 

 こうして、オレたちの日々のまもるたたかいがはじまる。

 

 瑠実那さんは、強くて美しい。

 そして、なによりもオレの唯一の理解者だ。

 

 

 たくさんの秘密を持ったオタクの、彼女になった。

 

「わたし、こんど武術習おうかな」

「いいところ紹介するよ?」

「その前に蓮夜くんから、基本習いたいな。迷惑じゃなければ」

「うん、全然いいよ。」

「あとさ、第一回保護計画成功したね」

「え?」

「だって、わたしの心がガッチリ蓮夜くんに保護された♡」

「あー、そういうことか。てか、保護って…心が保護されるって…なんかどうなの?」

「だって、ほんとに保護されたんだよ?なぜなら、わたしずっと恋とか知らなくてさ、でも蓮夜に出会って、恋を知ったの。恋愛迷子を保護してくれた」

「そういうことか。なら、よかった。これから先、ずっと迷子にならないように保護しなきゃだな」

「ふふ、そうだね。」

「でもさ、瑠実那さんも警察官になる第一歩大成功だね」

「なんで?」

「だって、オレの心捕まえた」

「ほんとだ♡」

 

 

 

 こうして、一歩ずつ進んでいけばいいかな。

 

 

 

 おしまい♡

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