5-6 ツーショット
自分が経験したことは自分では事実だと思っているのだが、客観的にみると到底信じられない内容だと自分でも思う。無理に信じてもらいたいとも思わないし、信じてほしいとも思っていない。ただ、自分に起きたことの話を聞いてくれるのであればそれで嬉しい。
そうは思いたいのだが、疑われると少しダメージを受けてしまうのも事実だ。自分の話を無条件で信じられても怖いとは頭ではわかっているのに、どうしても理解してほしいという感情がある。
自分は自分の感情がよくわからなくなっていた。
どちらかというと筋が通っているかを理解してほしいのかもしれない。ここでいう「筋が通っている」とは、内容が正しいかはさておき、自分の発言の内容自体が一貫しているか、という意味だ。自分の話は「時空のおっさん」「もう1つの世界」という荒唐無稽な前提に立っているように聞こえるが、それを含めた話の内容は一貫っしているはずだ。
自分はそう思いながらコーヒーを飲んで、眠りそうになっていた自分の頭を起こした。
急を要してやらなければならないレポートが溜まっているというわけではないが、今後やらなければいけな課題がいくつかあるのは事実だ。自分はそれを1つ1つ進めていいった。
最近の瞬間には内容を理解できていないことが多くなっているように感じる。終了後にレポートに手をつけて,始めての内容をちゃんと理解する、といった感じだ。
そもそもに出なくても、講義スライドと課題だけで内容が理解できてしまうのではないかと思い始めている。課題を解くだけでの内容がわかるのであればに出ている価値をあまり感じない。先生次第では面白いような話をしてくれて理解が深まるのかもしれないが、今やっているシステム解析のは先生が淡々と話をしているだけで、に出なくても問題を解けてしまいそうだった。
少し前になぎちゃんに「でなくても大丈夫なの?」と聞いていた記憶がある。当時の自分は本気で心配していたが、講義スライドを見た今であればに出なくても課題が解けてしまいそうな気がする。その時間を別のことに当てたい、自分はそう思っていた。
そんなことを考えながら今まであったことをまとめていると、たまたまその場を通りかかった諒太に話しかけられた。
「そういえば、お前が前言っていたツーショットってどうなったの?」
僕は凪ちゃんと僕のツーショットのことだと咄嗟に理解する。そして、自分はカメラロールから、僕とパラレルワールドの自分が写っている写真を見せた。亮太はその写真を見て、確かに面影がある、ということを認めていた。




