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4-8 もう1人の僕と


 僕の質問に対して、彼女は答えた。


「あの授業別に出席点ないし、行かなくてもいいかなって思ったんだよね。最後のレポートだけだし、みた感じ意外と難しそうでもなかったからね」


 彼女は意図的に出席していなかったようだ。自分は授業は真面目に出るタイプなのでそこに性格の相違があるのは意外だ。


「授業でないと怖くない?」


 僕は素直に思ったことを聞いたが、彼女はめんどくさいと言っていた。それもそれで理解はできる気がする。性別が違うだけで、それ以外は自分と同じ人物のはずなのにここまで性格が違うというのは驚きだ。


「もう自分と私が同じだってこと認めてるんだ」


 彼女はそう言った。初めて出会ったときはやばい人だと思ってしまったことは否定できないが、ここまで色々重なっていると同一人物であることを納得せざるを得ないという感じだ。


「諒太ってわかる?」


 自分は彼女に伝えてみる。彼女とも仲良いようで色々話しているらしい。ツーショットを見せたという話をしてくれた。


「諒太と話ししたよ」


 自分は彼女に伝える。そして、僕と彼女のツーショットを彼女が彼に見せたという話を彼から聞いた、ということも伝えた。


「びっくりされなかったらよかった」


 彼女はそう言った。


「よく覚えられてたね」


 彼女はそう付け加えた。自分もそれは正直思うところだ。友人がパラレルワールドの自分にあったと言われて写真を見せられても、すぐに覚えられる気がしない。正直自分は彼が僕を認識できたことに驚いている。


 そういえば彼が僕の名前をよんだ時に少し違和感があった。彼女にふと思ったことを聞いてみた。


「そっちでは何て呼ばれてる? 自分は普段凪って呼ばれてるんだけど、彼の反応見る限り違いそうだなって思ったんだよね」


 彼女は、普段苗字呼び捨てで呼ばれていると伝えた。性別とか学年関係なく苗字のみが普通らしい。


「逆に名前で呼ばれてるんだ」


 おそらくSNS由来の名前がそのまま呼ばれている名前のきっかけになったのではないかと想像する。自分は「なぎ」という名前で活動しているので、それ経由ではないかと思う。彼女も同じ名前でSNSをやっているようだが名前では呼ばれていないらしい。


「なるほどね」


 自分はそう相槌を打った。彼女は、そういえば、と言って話し始めた。


「どうやって元の世界に戻るの?」


 彼女が高架線の下からこっちにきたときは、彼女だけが通れる時空の歪みがあり、そこから2つの世界を行き来できると聞いた記憶がある。自分は偶然こっちにきてしまった。どうすれば戻れるのか自分もわからない。言われると自分は急に怖くなってしまった。


 自分は背筋が急に寒くなる。そのせいかはわからないが、自分は突然倒れてしまった。


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