理科の担当
「酒飲みは甘いものを食べないものです。」
「…?」
「酒物は甘いもの…酒飲みは甘いものを食べません。」
そういって、甘いものを給食を運ぶ用のワゴンに戻していく。確かに給食のデサートをおかわりに回してくれるのはありがたいことなのだが、自分が嫌いなだけなのではないかと思った。
「ゼリーおかわりしたい人ー?」
「はい!!」
小学生の大群がゼリーに押し寄せる。
腰を低く構えてじゃんけんする。
翌日
「次なんだっけ」
高崎に聞かれた。
「理科だった気がする。」
「なんか新しい先生来るらしいよ?だるいしサボロっかなー」
そして、みんなが席に着く。この学校では、6年生になると理科などの一部の教科の担当が変わるらしい。そして今回は初めて理科の先生とのご対面だ。理科室には換気のための大きな窓や換気扇、用具室等がある。夜中理科室に肝試しと言って入って警備装置が発動したのは悪い思い出だ。
そんな過去の思い出を思い出している内に、授業が始まった。
「おい茅原、なにぼーっとしてんだ。」
先生がなかなか来なくて特に見るものがなかったため、前の授業で先生が書いていったまま消されなかったマンモスの毛のイラストを眺めながらぼーっとしてると、高崎がこそこそ話しかけてきた。
「どうしたんだよ。いきなり苗字で呼びだして...」
僕は基本茅で呼ばれてる。(昔髪が長かったころにキノコって呼ばれていたころがあったかが。)ちなみに高崎のあだ名は﨑である。
そして、理科の先生が入ってきた。
「はいみなさんこんにちわ~熊井ですー。今日から理科を担当させて頂きます。まあとりあえず号令ー」
「お願いします!」
「マス…」
「ヤシ―」
「シャンセイー」