階段4
その後の授業では、説明されない限り何が起きたのかわからないほど自然に授業が進んでいった。
その中で誰も突き落とされた誰かについて聞く者はいなかった、というか聞くことができなかった。
「三浦だってよ、突き落とされたの。帰りによってこーぜ…」
と授業を終えてやる気のない声で高崎が言う。
「次帰りの会だけど平気か?」
「ノープロブレム」
「へぇ~」
「…」
「どした?」
「いや、始業式で木一がやばいってお前言ってたじゃん?」
「うむ」
高崎が思い出してうなずく。
「それどこで聞いたの?」
と、ふと気になったことを聞いた。
「いや、去年とかに今の中一から聞いた。というか保健室に過ぎたぞ。」
「あ…」
「あとお前の後ろに悪霊がいるぞ。」
それは怖い。高崎が。
「つき(尾那月)じゃん。何してんだよ。」
「おいていきましたね?」
「ごめんて。もう5年の仲じゃないか」
と高崎が手を広げて小さく笑った。
「五年も3人の連れで行動してたじゃないかあ!」
と顔を近ずけて八尾が叫んだ、が不快と思うほどの叫びではなく甘いにおいが感じられた。
「お前飴くったろ」
「うん」
「おばか」
建付けの悪いドアを開けて消毒の匂いのする保健室に入り、三浦を探す。
保健室からは絞められたカーテンの隙間から夕日が差し込んでいた。
三浦を呼ぶ。
しかし返事はない。見渡してもそこには先生も生徒もいないのだ。
「不在マークが立ってるよ…なんでかぎが開けっぱなしになってたんだろう」
と尾那がドアを見て呟いた。
「ベットが一つしまってるぞ」
「あ、まじじゃん」
高崎がそう言ったと同時に容赦なくベットについているカーテンを開けた。
そこには拳を力ずよく握って、歯を食いしばり、片方の手で血の滲んだタオルを頭に押さえつけている三浦がいた。
「…」
LIVECM コーヒーミルクは、飲み物に足が生えた生物が活躍する深夜アニメみたいなものだととらえましょう。
あれ?なぜ小学生なのに身長体重中学生並み設定があるのになぜ深夜アニメが人気なクラスでみんな大きくなったんだ?
と思ったそこのあなた、みんなブルーレイで録画して観てるんですよ。
寝ます。おやすみなさい。