階段
次の日、5時になった頃に、母親が家に入れてくれたので、家には入ることが出来たのだが、やはり庭での寝心地は最悪だった。
その日は友達の絵理香と登校していた。
「お前さ、もうそろそろ半袖でもいい頃なのに、暑くないの?」
「うん?全然暑くないよ?そっちこそ寒くないの?昨日なんか自分の部屋ストーブつけて寝たんだよ。」
何故ここまでするのか…こいつは温度感覚が狂ってるのだろうか…
「…今日1時目から体育館だよね?」
「あ…そうだよね…」
とりあえず、今更な気もするが気まずい。なんとも言えない雰囲気が漂ってる。他のやつが見たらこの状況をどう騒ぐのだろうか…
「お、俺先行く!」
「ふぇぇぇえ?!」
拡散魔が見てたらまずいので、自分、全力疾走。
「はいチャイムでちゃくせきぃ〜」
胡散臭い声が教室中に響く。勿論木一の声なのだが、あまり機嫌が良くなさそうだ。
すると、前の席の高崎が、こっちを向いてにやけてきた。
「なんだよ」
「面白くなってきましたねぇ〜!」
「はいはいチャイムがなるまでに体育館に移動してくださいねぇ〜」
「俺ら3人でわざと遅れていこうぜ?」
と、声をかけてきたのは発狂厨南八助だった。
「なんでだよ。今木一機嫌悪いぞ?まぁそれが面白いっちゃ面白いんだが…え〜体育館ってことは今日何するんだろ…普段外でバスケっしょ?最近は。」
「昨日の夜降った雨でコートが荒れたんじゃないの〜?」
と、後ろから悪役のような声とともに突然方を掴まれた。
「うぉおお!え、ちょな、誰?!」
振り返ったら八尾がいた。
「あ、それでか。」
と、納得した高崎が目を細める。
「お前ら遅れるよ〜。別にいいんだけどねー。じゃ」
八尾は走って体育館の方に走って行っってしまった。
「なんだよアイツ」
「そういうもんだ。人間ってのは。」
「お前人間じゃねーだろ」
と高崎にからかわれたのは忘れよう。
そして、チャイムがなった。
「はいチャイムで着席〜」
体育の時は体育館で体育座りが基本だ。
「先生、ここには 席 がないのであそこのパイプ椅子に座るんじゃダメですかね?」
「ダメです。というか、高崎達がいないぞ?おかしいなぁ…」
と木一が辺りを見渡す。
それを影で見ていた3人でが…