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たま子、いきなりメイド

ルン(通貨:相場は現実世界の日本円と変わらない)を

稼ぐために金持ち屋敷のメイドとして住み込みを始めること一週間の月日が経っていた。


私を救ってくださった女神…じゃなくて、

メイド先輩のリィラさんにこの世界の知識を教えてもらいながら、異世界生活を順調に過ごしてます。いつになったら夢から覚めるのやら…?


「タマコ!応接室のお掃除お願いしますの」

「はい!女神リィラ様ー!」

「え、め、めがみ?」


現実世界では来たことのないメイド服。

くるりと回ってスカートをなびかせてみた。

へへへ。夢の中とはいえ、メイド服が着れて嬉しい!現実だったら絶対着れないもんね。



おっと!!思わず壁端に隠れる。

こちらに歩いてくる小太りな人影がいた!

そう。あそこにいらっしゃる成金で肥えた汚いおっさんが、私のご主人サマ。


所詮、私は下っ端のメイド。

もし手を出されたらどうしよう……

逆らえない……なんて、エロ漫画読みすぎの要らぬ被害妄想で悩んでたけど、そんな事は一切全くなかった。

私よりもずっと容姿がグラマでお美しいエロゲで恥辱されそうなリィラさんや他の先輩メイドに聞いても手を出された事は無いそうで。




でも、平凡な日は長く続かなかった。


深夜。


「ふふふ〜♪」


私は忘れ物を取りに廊下を歩いていた。

暗い廊下。僅かに開いた扉から溢れる光。


それから、

少年とおっさんの呻き声か喘ぎ声がきこえた。


私は覗き込み、目が離せなかった。


アヘ顔の深緑髪の少年がきもいおっさんにケツ掘られて犯されていた。


なるほどぉ。


そういうこと。ポンっと思わず手をついた。


ご主人サマはソッチ系のご趣味でしたか。


眺めていると、

一瞬、

正気を取り戻した少年と目が合ってしまった。


綺麗な翡翠の瞳。


目が離せない……おっと、ヤバス。


少年は泣きすぎで腫れた目を見開き、

すぐに苦痛の表情を浮かべてシーツの布を噛みしめる。どれだけ強い力で噛み締めていたのか、シートに血が染みている。


あーあ。可哀想に。


でもあたししがないメイドだし、

帰る場所も金も無い。

弱すぎて食ってけないんだよなー……

だから三食あって部屋もあるメイドってどんだけありがたいことか……。


まさか、この天職を辞める訳…ないよね私?


ドンッッッ!!!


「っな、なにしてるんだ!そこのメイド。ここは立ち入り禁止だと言ってるじゃないか!!!」


あーあ。やっちまった。


あたしの足はドアを蹴り破っていた。


少年のお尻にナニを突っ込んだままのご主人サマは顔を真っ赤にして激怒していた。よくその状況で怒れるな、この人。


「お前……最近入ったばかりの新人じゃないか!!こんなことして無事に済むと思うなよ!!」


「んー思うね」


ご主人サマは少年からナニを抜き、全裸のままで近くに置いてあった剣を持ってあたしを斬りつけにくる。


「見たからには死んでもらう」


「ヤダ」


あたしはギリギリでかわす。

あ、あぶねー!

余裕ぶってるけど、内心ヒヤヒヤ。


そして近くにあった高価そうな花瓶をご主人サマに投げつけてやった。


あーこれで本当にクビだ。


「ぐはっっ」


ご主人サマは頭から血を流して、地に倒れこむ。


よし。


少年はベットで疲れて気絶していた。


あたしは全裸の少年をそこらにあった比較的綺麗な布で包んであげてからお姫様抱っこして駆け出す。


そして二階の窓から飛び降りて屋敷を後にした。


ぐっぱい!ご主人サマ!お世話になりましたと一礼も忘れずに。


てれれーん


【タマコは美少年を手に入れた!】

▼指名手配度がUP。

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