“七つの言霊”を集める理由と幽霊の過去
僕ら、幽霊にとっての得はね、“七つの言霊”を集めると、より、転生できる確率が高まるんだ。まあ、“七つの言霊”を集めなくても逝けることは逝けるんだけどね。皆、転生したいじゃない。だからだよ。
「まあ、こんなでわかった?」
「君、頭悪そうに見えないからこれで十分だと思うけど…」
「いや…質問いい?」
「なんでそんなに転生したいんだ?」
「…」
「答えて。」
「だいたい、こんな風にはるのは、60歳以下で死んだ人がなるんだよ。」
「で。早く死んだから、もう一度人生を楽しまないか……そんなだった…はず。」
はずかよ。
「説得力ねー…」
でも…
「わかった。協力…ていうか契約する。」
「え…いいの!?」
「お前の事情聞いたら助けてやりたくなった。」
「あ゛り゛がどう゛…」
「うわああああああああ!泣くな!僕の制服が汚れる!」
「うっ…ひっく…あり…ありが…とう…」
「もうおさまったか?」
「うん…本当にありがとう…」
「なんでそんなに…」
「前…ずっと断られてきたんだ…だから…うれしくって!」
そういうと自称幽霊はニコッっと笑った。
なんだこいつ。笑うとけっこう可愛いな。
…なんてこと考えてるんだ僕!
「はあ…」
「どうしたの?…まあいいや。」
よくないだろ。