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契約!?
…?
何も起こらないぞ?
「ああ、なんかおこると思った?」
ああ、その通りだ。
お前には言われたくないがな。
「さっきの光はね、“契約”が済みましたって証拠?みたいなのだよ!」
なんだ。証拠って。
てか、
「僕は契約した覚えは無い!」
もうこれしかない。
「えー。そんなこと言ったってさ…契約は済んじゃったし?」
「仕方ないよ。」
なにが仕方ないよだ。
契約してなにするんだ?
“七つの言霊”を探すことはわかるとして、
それだけだろ?
「あ、今、「契約してなにになるんだ?」って顔してるね。」
ああ。そうだとも。
「じゃあ、俺が分かりやすく説明するね!…君でもわかるように。」
なんだ。最後らへんはボソボソして聞こえなかった。
「えっとね、契約はね―――――――」
契約して“七つの言霊”を探して集めてもらう変わりに、最後に一つだけ契約してもらった人に一つ、願い事をかなえてあげるんだ。
―――ここまで聞くと、俺には、なんの得もないように思うでしょ。
でもね。ちゃんと得はあるんだよ。