相棒とは?
僕はじっくり聞いた。
あの自称幽霊の話によると、
“自分を成仏させてほしいから相棒をさがしている”
とのことだった。
それを聞いてまず思い浮かぶ質問はたった一つ。
「で…なんでお前が成仏するのに相棒(?)が必要なんだよ。別に一人で成仏でもなんでもすればいいじゃんか。」
これだ。現に僕はこの質問をして後悔とかそんなものは全く感じなかったから。
「うーん…そうだなあ…人間の君でもわかるように言えば…どうだろう…」
なんだかわけのわからないことを言っているな。
ボソボソ言ってないで言えばいいのに。
「よし!」
いきなり大声をあげたもんでびっくりして一瞬息をとめたじゃないか。
「えーとね、相棒が必要なのは、いろいろなところに行って“七つの言霊”を探さなくちゃいけないんだ!だから相棒が必要なんだ!…これでわかったかな?」
分かるわけがないだろ!
正直こうツッコミたい。
なんだ?七つの言霊って。
ああもう、言いたいことは山ほどあるのにどこから言えばわからない…
「あ、そうそう、一つ言い忘れてた!」
なんだ。早く言ってくれ。僕は眠いんだ。
「その、“七つの言霊”は人間にしか見えないんだ。だから相棒が必要なんだよ。」
人間にしか見えない?
お前には見えなくて僕には見える?
「それで、情報屋の君を見つけてね、「この人だったらきっと見つけれる。」っておもったんだ。」
情報屋絡みで決められたのか…
「はあ…」
一生に一度しかつかないような重いため息がでる。
まあこんな状況なら仕方ないのだが。
「まあ、こんなんだから!…で、本題にもどるよ。飯田 兼斗様。我と契約して、地球上にある“七つの言霊”をすべて集めよ。」
な…なんなんだ!?
僕の部屋が光に包まれて―――――――