第92話:終焉の黒炎、雷竜の覚悟
―黒炎の終焉、絆の選択―
蒼穹を裂く咆哮。
融合したセレナとルゥは雷竜として覚醒し、雷光を纏ってザルグ=ネグロスに挑んでいた。
雷閃と黒炎が交差し、空は昼を失ったかのように暗く染まる。
「これ以上……仲間を傷つけさせない!」
セレナの声が竜の咆哮と重なり、雷光が翼を走る。
ザルグは第三形態の力を解放し、黒炎を凝縮させた。
「竜と巫女の融合……だが、我が終焉の黒炎は全てを呑み込む!」
黒炎の球体が形成され、空を覆うほどに膨れ上がる。
その圧力だけで大地が震え、仲間たちは息を詰めた。
「……あれを受けたら、全てが消える……」
セレナは剣を握りしめ、ルゥの意識と重なる。
『セレナ……覚悟を決めろ。融合の力を限界まで解放するしかない』
雷竜の瞳が輝き、セレナの心臓が竜の鼓動と重なる。
二人の意識が完全に一つとなり、雷光が竜の全身を包み込む。
「雷竜陣――覚醒!」
雷竜の姿はさらに進化し、翼は光の刃となり、全身から雷鳴が轟いた。
黒炎と雷光――終焉と覚醒が空で激突する。
爆音が響き渡り、空が裂ける。
仲間たちは地上からその光景を見上げ、祈るように声を重ねた。
「セレナ……ルゥ……負けないで!」
ミーナの叫びが届き、リィナの涙が光を反射する。
雷竜と魔竜――
二つの究極の力が、蒼穹で決着を求めてぶつかり合っていた。




