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第58話:再会、死の淵の炎と剣



―地獄の底で、仲間が揃う―


黒い渦に飲まれた瞬間、空気が変わった。

腐敗した魔力が肌を刺し、空竜ルゥの背に乗ったセレナは剣を握り直す。


「ここが……死の淵、50階層」

視界は暗く、魔物の咆哮が洞窟の奥から響いていた。


ルゥが低く咆哮し、洞窟の裂け目へと滑空する。

その時、地面が震え、洞窟の奥から火柱が噴き上がった。


「っ……あれは……!」

炎に包まれた魔物が何匹も焼け死に、地面に崩れ落ちる。


セレナが目を凝らす。

「この炎……ミーナの結界!」


ルゥが急降下し、セレナは洞窟の縁に着地する。

そこには、魔物の群れを相手に戦う三人の姿があった。


ミーナが炎を放ち、リィナが風で押し広げ、カイルが剣技で斬り裂く。

三人の動きは鋭く、魔力の波動が空気を震わせていた。


「ミーナ!リィナ!カイル!」

セレナの叫びに、三人が振り向く。


「セレナ……!」

ミーナが目を見開き、リィナが息を呑む。

カイルは剣を構えたまま、笑った。


セレナは駆け寄りながら叫んだ。

「やっぱり生きてた……!」


ミーナが炎を収めながら言う。

「無事じゃないけど、生きてる。魔物のコアを食べながら、なんとかね」


セレナは三人を見回し、驚いたように言った。

「三人とも、何か……レベルアップしてない?

覇気が……オーラがすごい」


リィナが静かに頷く。

「ここはもともと、最高難易度の修練場。

魔物のコアを食べて、レベルアップが見込めるの。

私たち、最深部の魔物を倒して、食べて、耐えて――

その分、強くなった」


カイルが剣を肩に担ぎながら言った。

「なら、火炎砲作戦をもう一度やるか。

焼いて、斬って、突破する」


セレナが剣を構え直す。

「やろう。ここで全部焼き払って、終わらせる」


空竜ルゥが肩の上で咆哮し、洞窟が震える。

四人の魔力が共鳴し、地獄の底で反撃が始まった。

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