第43話 帝国魔晄炉強襲戦(後編)
帝国魔晄炉強襲戦 ― 最大共鳴魔法
午前4時25分。レヴィアス帝国魔晄炉直上。
三重障壁はすでに破壊され、炉心がむき出しとなっていた。
赤黒い光が地表から噴き上がり、帝国の魔導文明を支える心臓が脈動している。
フィンが風精霊を媒介に魔力を増幅しながら叫ぶ。
「今だ!全員の魔力を一点に集束させろ!」
セレナはルゥの背に立ち、剣を掲げる。
「ルゥ、共鳴を――!」
ルゥが咆哮を上げ、竜力がセレナの魔力と重なり合う。
ミーナが両手を広げ、補助魔法を重ねる。
「私の魔力、全部持っていって!」
リィナが風精霊を呼び、流れを安定させる。
「風よ、力を束ねて!」
カイルが剣を突き上げ、竜力を収束させる。
「この刃に、全てを託す!」
六人の魔力が一点に収束し、蒼白の光が甲板を覆った。
空が震え、大気が軋む。
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セレナが詠唱を終える。
「――蒼空の共鳴・終式!」
光柱が放たれ、レヴィアス帝国魔晄炉を直撃。
轟音が大地を揺らし、炉心が悲鳴を上げる。
赤黒い光が弾け、内部から崩壊が始まった。
「やった……!」
ミーナが息を呑む。
「見ろ、帝国の灯が消えていく……」
カイルが低く呟く。
フィンは冷静に記録を取りながら言った。
「これで奴らは、魔導文明を失った。原始時代に逆戻りだ」
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セレナは甲板に立ち、崩壊していく帝都を見下ろした。
「これが、エリシアを拐った報い。
空を穢した代償を、レヴィアスに刻みつけた」
ルゥが咆哮を上げ、夜明けの空に響き渡る。
その声は勝利の証であり、帝国への終焉の鐘でもあった。
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作戦結果報告
- 午前4時40分:レヴィアス帝国魔晄炉、完全消滅。
- 帝国全土の魔導機構、機能停止。
- 作戦部隊、全員生還。
- 帝国の戦力は壊滅的打撃を受け、文明は事実上崩壊。




