第63話:光の反撃
クラリッサが地面を蹴り、魔力を解き放つ。
「氷天極光!!」
天から降り注ぐ無数の極光が、
氷の嵐となってゴブリンの群れへ突き刺さった。
氷の刃が肉体を貫き、
内部に走った雷が爆ぜるように炸裂する。
アメリアも負けていない。
「神域! 剛力!」
身体能力が跳ね上がり、
凄まじい速度でゴブリンを殴り飛ばす。
吹き飛んだゴブリンたちは空中で魔素となって消えた。
キングゴブリンが吠える。
「ナ! ナニゴトダ!!」
突然の襲撃に、ゴブリンの群れは完全に混乱していた。
クラリッサが次の魔法を放つ。
「雷牙・轟閃陣!!」
雷をまとった刃が陣を描き、
何十体ものゴブリンを一気に切り裂く。
アメリアもその隙を逃さず、
次々と殴り飛ばしていく。
キングゴブリンが怒り狂って叫んだ。
「クソウ! シャーマン!!」
森の奥から、
ゴブリンシャーマン20体 が姿を現した。
「クラエ!パープルチェーン!!」
紫色の鎖が空中に走り、
アメリアとクラリッサの身体を絡め取った。
「きゃあっ!」
二人は地面に転がり、動けなくなる。
アメリアは歯を食いしばった。
「……魔法が使えるゴブリン……こんなのいたの……!」
クラリッサも苦しげに言う。
「……動けない……魔法も発動できない……!」
キングゴブリン二体が、
ゆっくりと、楽しむように近づいてくる。
「……キサマラ……」
「グチャグチャニ シテヤル……」
アメリアの背筋に冷たいものが走る。
このままでは――。
その瞬間。
アメリアの胸元の首飾りが、強烈な赤光を放った。
森全体が赤く染まり、
魔族の拘束術が震え始める。
アメリアは目を見開いた。
「……え……なに……これ……!」
光はさらに強くなり、
まるで“何か”が目覚めようとしているかのようだった。




