表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された令嬢、辺境でドラゴンを育てる  作者: 木挽
アメリア・エルミナール
138/144

第38話:目覚めと異変

森の中に柔らかな朝日が差し込み、鳥のさえずりが静かに響いていた。

その穏やかな光の中で、アメリアがゆっくりと目を開ける。


「……クラリッサ、起きて」


隣にもたれかかるように眠っていたクラリッサが、まぶしそうに目をこする。


「……あれ……なんだっけ……?

……あ、生きてる……」


ぼんやりとした声に、アメリアは苦笑した。


「気がついたら、あんたとここで寝てた」


クラリッサは周囲を見回し、すぐに気づく。

二人を包む淡い光の膜――防護結界。


「……防護結界……アーサーの結界だ、これ」


アメリアは胸が締めつけられるような感覚に襲われた。

アーサーとロトが自分たちを置いていった理由が、痛いほどわかる。


その時――

クラリッサがエルミナの方向を見て、息を呑んだ。


「……アメリア、あれ……!」


アメリアも振り返り、目を見開く。


エルミナの空に――

エメラルドグリーンの巨大な柱 が立ち上っていた。

空を貫くほどの光の柱は、脈動しながら王都全体を包み込んでいる。


「……!」

アメリアの心臓が跳ねた。


クラリッサは震える声で言う。

「……なに、あれ……!」


アメリアは立ち上がろうとするが――

足に力が入らず、そのまま腰から崩れ落ちた。


「っ……!」


クラリッサが慌てて支える。


「無理しないで……とにかく行こう。ゆっくりでもいいから」


アメリアは悔しさに唇を噛みながらも、クラリッサの肩を借りて立ち上がる。


「……うん……行こう、エルミナへ」


二人はふらつきながらも、王都へ向かって歩き出した。

その背後で、森の朝は美しく輝いている。

だがその美しさとは裏腹に、エルミナには破滅の光が立ち上っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ