第186話聖ドラ
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
「早急に帰って貰えるか?」
「嫌です。もうちょっとだけいます」
「・・・」
「聖ドラ様も何か食べます?」
「その呼び方はやめろ」
ドン!!
森の方から衝撃音が響く
「また侵入者か、今日は多いな」
「私でも探しに来てるんですかね」
この島の支配者、杏夏が菓子をモリモリ食いながら話す
「こっちに来れる奴はいるのか?」
「・・・無理だと思いますよ。一人だけギリ来れるぐらいですかね」
何故来れないのか、勝手に喋り始める杏夏
「まあまず虫がキツイですね。あの謎虫、2足歩行の」
「ハントか」
「数も多ければ硬さもおかしい。殲滅能力が相当ないと無理ですね」
「病魔の風」
「・・・」
「虫だから苦しんでるか分からないな」
「突破したとしても次に待ってる。大狼の集団には勝てないですね」
「ウルーフか」
「連携力がまず高いですから、一人じゃ相当キツイですね。それと色んな耐性が高いですから、デバフも効かない、魔法も相当軽減される。近接は足の速さと連携力で苦しめられる」
「病気に耐性あるのか。黒短剣、ノロ」
「ハハハハ!初陣!」
「早く短剣になれ」
「えぇ!せっかく幽霊みたいな人型になったのに」
「纏え、放出」
「まあここまで突破したら後は、余裕ですかね」
「強い奴配置しようかね」
「というかあなたが居れば、聖域まで行くのは不可能でしょうね」
「不安の種は限りなく少なくしないと」
「そういうもんですかね」
「!!!誰か来る」
とてつもなく暗く、重い気配が近づいてくる
「杏夏」
「!」
気配の主が言葉を発すると、ビックゥっと杏夏の体が跳ねる
「うん?あなたは誰だ?」
「・・私は聖竜、この島にある聖域を守っている者だ」
「そうですか。退いて貰えます?後ろの人に用があるので」
「すまないが、出来ない。これ以上先に入れることは出来ない」
「・・・後ろの人を守る為じゃなくて、何かしらの制約?があるんですね」
「大体そんな感じだ。諦めてくれ」
「そうですか」
大人しく帰ると思い、少し気を抜いてしまった
「な!」
黒い霧が体を拘束する
「ダッシュ」
気配の主が聖域に侵入する
「止まれ」
「拘束されてて下さい」
「止まれと言っているだろう」
拘束を引きちぎり、侵入者を捕え、押さえつける
「杏夏」
とてつもない衝撃で体が吹き飛ぶ
「貴様」
「入ったらダメな場所からは出ましたよ。これで攻撃できないですね」
奴は一瞬で聖域の外ギリギリに出ていた
「・・・」
「また会いましょう。帰るぞ」
「聖ドラ様、また来ます」
「はぁ、、次は入るなよ」
制約により外に攻撃できない為、ため息をつきながら見送った