第171話この足が動く限り
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
「はぁはぁ、心臓がいてぇ」
「腕いって」
【水晶の心臓】を酷使したせいで、心臓に多大なるダメージを与えていた
「スキル進化、オート回復」
「させね!」
「離れろ」
前蹴りを出すが、避けられ、逆に攻撃を食らってしまう
肩に傷を負ってしまう
「・・・モンスター」
「カハ、、ああ?」
【モンスター】を発動した瞬間、聖騎士の体が病魔に蝕まれる
「錆びろ」
【蝕む錆】を発動し、剣の切れ味すら悪くする
「お前のステータス基準か、、この病気は」
「HP参照だ。じゃあ死んでくれ」
心臓の痛みすら治り、立ってるのが精いっぱいの聖騎士を斬ろうとする
「・・・知っている足音だ」
「お久しぶりだなぁ、龍桜よ」
恨みを覚えた声が聞こえる
「お前を殺すよ」
振り返りながら、言葉を発する
「死にかけの獲物から、目を離さない方がいいよ」
グサ!っと背後から胸を剣で突かれる
「刺さった所で問題はない」
宿敵、桜龍の元へと歩く
ズリ、、
剣が抜け、人が倒れる音が後ろから聞こえる
「今回戦うつもりはないよ」
「フー、、縮小」
「おいおい、戦うつもりはないと言っただろう」
短剣の呪いを一か所に圧縮する
「スキル発動、教皇聖結界」
呪いが霧散する
「君の攻撃主体は短剣だろう。封印が全部解かれてない武器じゃあ、無理だよ」
「・・・話はなんだ?」
「聖国をぶっ壊してくれ」
「言われなくても壊すぞ」
「そうかい。じゃあ頼みに来る必要なかったな」
桜龍の姿が消える
「短剣、忖度なしで言え。スキルすらも本気で使ったあいつに勝てると思うか?」
「無理無理。レベル差とスキル保有量、質が違いすぎる」
「そうだよなぁ、あの結界はなんだよ。キューブと腹減りの指輪以外、使えんくなったぞ」
「マスターー」
(桜龍、あいつは何故今聖国を壊して欲しいと頼みに来たんだ?)
遠くの方でステラの声が聞こえる
「マスクでも着けてステラの所に行くか」
薬による、テンションアップが無くなってきた雫は、冷静に物事を考え始めた
(町は一瞬で壊せるから大丈夫だが、問題はどうやって町まで行くかだ。水晶の心臓は負担がデカい、ノーダメ―ジ心得のバフでスピードが上がっているとは言え、走って行くのは流石に遅い。どうしようか)
「マスター」
「ステラ、お前の姿を借りる」
「どうぞ」
「お前は誰だ?」
「ステラです」
「お前は私だ」
姿が変わり、ステラと瓜二つになる
「足が速くなる、スキルは?」
「この足が動く限りというスキルです」
「倍率は?」
「固定値プラス20倍です」
「及第点だな。じゃあちゃんと病気治せよ。この足が動く限り」
(モンスターのデメリットなんか消えてるな。ラッキーだな)
ステラの体で、駆け始める