第153話心の仮面
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
「杏夏、職業ってどうやって変えるんだ?」
仕事をしようとしている杏夏を引き留め、職業を変える方法を聞く
「え?雫さん、初期職業の冒険者のままなんですか?」
「そうだぞ」
ギルが後ろで書類を落とす
「この本をあげます。開けたら自分の実績とやったことを色々精査されて、自分にぴったりの職業を貰えます。リアルマネーで10万円です」
「ありがとう」
躊躇なく受け取り、使用する
バチバチ
「頑張って下さいね」
本に体が吸い込まれる
「・・・」
「職業精査を始めます」
光の球から機械的な音声が聞こえる
「こんな職業になりたいなどがありましたら、それになりきって下さい」
「なりきり?」
「例えば職業勇者になりたければ、勇者になりきれば職業が勇者になる可能性が上がります。魔王になりたければ魔王になりきれば、職業魔王になる可能性が上がります」
「理解した」
(なりきりは得意だ。昔からなりきってるからな)
「制限時間は30分です。途中抜けは出来ません。舞台は燃え盛る町です」
「了解」
体が浮遊感を感じ、次の瞬間燃える町へと転移された
「ここなら素の性格でいいわ。キャラクターの性格と一緒だからな」
心の中の仮面を外す
「・・・」
(右)
「助けて!」
「・・・」
横を生存者が通るが、無視し前へと進む
「グオオオ!」
ザン!
魔物の首が落ちる
「・・・・」
声がする方へと足を進める
「誰かぁ!」
「グオオオ!」
ザン!
生存者の首と魔物の首が落ちる
(足音)
足音がした方へ、斬撃を高速で飛ばす
「グ!」
見覚えのある顔の女性が膝をつく
「主、我だ」
ザン!
「・・・」
覚えがない女性の首が落ちる
「・・・」
声がする方へと足を進める
「制限時間が終わりました。職業を選択します」
「・・・・ああ、また記憶が若干消えて、、る?」
心の仮面をまた付ける
(落ち着け、思い出せ、龍桜雫、お前は何をしていた)
深呼吸しながら、記憶を補完し、思い出す
(よし、記憶に問題はない)
「あなたの職業は、メイン職業オールウェポンマスター、サブ職業が忘却者です」
「忘却者?」
「職業忘却者は、あなたがこの本の中でしたことから選択されました、この世界であなた一人のみです。特徴は相手と同じ職業になることが出来ます」
「・・・・オールウェポンの方は?」
「職業オールウェポンマスターは、あなたの経験から選択されました。この世界であなたを含め3人だけです。特徴は武器種関係なく使える様になります」
「強いな」
「ではよい人生を」
光に包まれ、次の瞬間本を使った場所に戻ってくる
「雫さん、お帰りなさい」
机で書類作業をしている、杏夏の目の前に戻ってきた
「杏夏、職業の練習を手伝ってくれ」
「いい職業貰いましたか?」
「自分的にはいい職業」
窓から飛び降り、外の訓練場まで落ちる
「窓の下に訓練場あるのいいですよね」
続いて杏夏も落ちてくる
「新スキル、影の衣」
地面に激突するタイミングで、【影の衣】を使い、無傷で地面に着地する
「作れたんですね」
「なりきるから、あんま喋らくなるよ」
自分を知らない、ギルド員達がいる為なりきりを開始する