第126話ゴキブリ
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
「・・・」
「・・・」
「フン!」
「クソ!!」
かれこれ数十分、殺気を感じては避ける作業をしていた
(足音聞こえなくなったな、諦めてはないと思うが)
カタカタカタ!
短剣の代わりに腰に付けていた、藁人形が揺れ始める
(危機が迫ってるのか?)
質問をしている時に、危機が迫ったら教えてくれと頼んでいた雫
(・・・・なんか大量の足音が聞こえるな)
背筋に冷や汗が垂れ始める
「ケケケ」
「ケケケ」
薄気味悪い笑い声が後ろから近づいてくる
(ここで初死ありそうだな)
「ぁぁ」
「天使!!早く助けてくれ!!」
天使の声が聞こえた瞬間、大きな声を出す
「ああ」
「助かった」
余裕で攻撃を避け、後ろにいた人形達を攻撃させた
(早く離れないと、自分が狙われる)
「マ、テ」
「ケケケ」
「ジャマ、ダ」
「待て!!」
「お前なんでまだいるんだよ!」
逃げた先でボスと呼ばれる者にバッタリと出会い、ドロップキックを決め何とか逃げ出せたが、またもや追われている
「雫さん!」
「!」
「上です!!」
脳内に杏夏の声が響く、次の瞬間ジャンプをし、この呪い空間から脱出していた
「状況は?」
「気合と根性で結界ぶち破りました」
「急いで離れるぞ。ヤバい奴に追われてる」
「無駄だ」
ガキン!!
「しつこい」
足でボスが持っていた武器、肉包丁?を防ぐ
「!」
杏夏が指を指しながら「パン」っと一言、言った瞬間ボスが体をねじり無理やり避けたが
後ろの壁が抉れた
「動くな。吹き飛べ、毒になれ、思考を止めろ」
一度に4つほどの魔法を同時に発動し、相手の動きを制限する杏夏
「拒否する!人形どもよ!俺を守れ!」
どこかで聞いたスキルを使いながら、人形を召喚し自分を守らせる
「武器はどこだ」
「後ろです」
杏夏に戦いを頼み、全速力で武器を拾いに行く
「近寄るな」
風圧と共に爆発音が洞窟内に響く
「ぷっ、ゴキブリ以上にバケモンだな。殺したくなったよ」
「頑張りたまえ。私は強いぞ」
「短剣。ヤバい状況」
「藁は捨ててるか?」
「持ってる」
「・・・腹減りの指輪があるから大丈夫だと思うが」
「デメリットと効果を急いで説明してくれ」
「攻撃の身代わりになってくれるのが効果で、デメリットは回数制限を超えた場合即座に追加の呪いが付与される。我が防いでやるが、安心はしないでくれ」
「使える。行くぞ」
装備品を全て拾い、装備する
「そっちに行ってます!」
ガキン!
「ケケケ」
「邪魔だ」
「グフ!」
「まずは一体!」
「雫さん!」
「分かっている!」
ガキン!
「ケケケ」
人形の正確な剣を足に当て、無理やり止める
「フン!」
「ケケケ」
「当たらねぇ!!」
「落ち着いて下さい」
「多すぎだろ!!イラつくわ!!」
(なんでこんなことになった!)
「イラついてるな」
歩きながらこちらに近づいてくる
「お前のせいだ!名前はなんだ!アシダカグモか!」
「俺は桜龍だ。ゴキブリ、お前は?」
「龍桜雫。似てるな名前」
「親近感が湧くね。お前の死体は飾るとしよう」
「煮込みにして食ってやる。俺は雑食だからな」
「ゴキブリやんけ」
第一回桜龍戦が開始された