第113話優秀
誤字脱字、矛盾点などがございましたら教えて頂けると幸いです
「姫様!許して下さい!」
「許しません」
姫様が騎士の背中に引っ付きながら、首を絞めている
「これから何するの?」
「・・・・分かりません。伯父が犯人とほぼ確定していますが、力の差で証拠も隠滅されますし捏造もされるでしょう」
「今思いついた策を言っていい?」
唐突に閃いた
「いいですよ」
「まず伯父の領地に行きます。そして伯父の不正を見つけます。勝ち」
「実行自体が難しいです。指名手配犯は当たり前ですが、入れませんし。私も入れません」
(殺そうとしてる娘が、領地に来たら怖いよな)
少しの間無言で姫と一緒に考える。姫はその間も騎士にへばりついていた
「変装するか?」
「魔法でバレます」
「・・杏夏」
「なんですか?」
「!」
杏夏を呼ぶと、透明化を解除し姿を現した
「なんか策ある?」
「姫様をここに放置して、透明化して町に侵入して情報を抜く」
「やっぱそれしかない?姫様放置、死にそうで怖いんだよね」
「護衛一人ギルドから持ってきます?」
「そっちの方が問題起こしそう」
「もう姫様も連れて行きます?足手まといになりますけど」
杏夏が心底嫌そうな顔で提案する
「魔法で透明にできるのか?」
「違います。町の中入った後に転移させます」
「・・・・行くかぁ」
(あー面倒、、なんでこんな考えないとダメなんだ)
「行く前に聞きたいことあるか?」
姫と騎士に質問はないか聞くと
「その人誰ですか?」
真っ当な疑問が飛んできた
「うちの副マスター。自分が一番信用してる女性」
「あなたもレッドネームですか?」
「違います。うちのギルドでレッドネームなのは雫さんだけです」
「まだ質問ある?」
「・・・いまのところはないです」
「じゃあ行くぞ。道案内頼むぞ」
町を出て、伯父の領地に行くことにした
「杏夏こっち来い」
「はいはい」
狭い建物を出た辺りで杏夏を呼ぶ
「近くに怪しい奴いる?」
「監視してる奴が3人、実行犯らしき奴が5人、また別の監視してる奴が1人います」
「1人の奴は多分王がつけてるやろうな。他8人は伯父のやろうな」
「捕まえます?」
「1人を除いて捕まえるぞ」
「分かりました」
監視している奴らの所に行こうとしたが、杏夏が何かの魔方陣を出した
「雫さんこれに触って下さい」
「はい」
何の躊躇もなく魔方陣に触れると「グガアァ!!」「グガ、」「カハ!」っと苦しんだ声がした
「なにこれ」
「対象にした相手に呪いを付与する魔方陣です。短剣さんなら出来るだろうと思いまして」
「・・・あ!杏夏がやったんじゃなくて、短剣が呪い付与したのか!遠くにいても呪える魔方陣か!」
一瞬意味が分からなかったが、理解した
「わしは一瞬で分かったぞ」
「バカお前喋るなバレるだろ」
腰に付けている短剣が、自慢げに話してきたがバレたら色々とマズイ為、急いで黙らせた
「じゃあ倒れた奴捕まえるか」
「もう捕まえてます。今引きずってこっちまで連れて来てるので少々お待ちを」
「優秀」
杏夏の優秀ぶりに驚きながら、監視者を待った